いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

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football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【レッドブルの新エース】パトソン・ダカ(Patson Daka)はプレミアリーグで通用するのか

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どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

今回は移籍マーケットの主役の1人になるかもしれないストライカーについて。

 

 

 

はじめに

 

オーストリアの強豪レッドブル・ザルツブルクで得点量産中のパトソン・ダカ。

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このザンビア出身の若きストライカーは今シーズンオフの目玉商品(言い方は悪いですが)の1人でマンチェスターの両雄、リバプールアーセナルイングランド プレミアリーグのメガクラブが挙ってその動向に注目していると報道されています。

(ソース:https://www.thesun.co.uk/sport/football/14417620/man-utd-arsenal-daka-transfer-striker/)

 

The Sun誌はイギリスのフットボールメディア信用度のランクでは下層にカテゴリーされておりこの報道自体の信憑性はそう高くないと考えられますが、ダカの残している成績を見れば全く興味を持っていないという事も考えづらいので、今回は彼がプレミアリーグにやってきた場合どれくらいの活躍をするのか、そして既存のプレイヤーでは誰に似ているのかなどといった要素をデータを見ながら判断していこうと思います。

 

因みにダカの代理人は現役時代セビージャ、ウエストハムトッテナムなどで活躍したフレデリック・カヌーテ

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彼の顧客リストを見ていくと同郷のマリ人プレイヤーが多く、そしてそのほとんどがレッドブルグループに所属しているorいた経験を持つ選手です。

ザンビア出身のダカは国内リーグでプレーしていたところを彼に見出されてザルツブルクへの入団に繋がっているのでこの関係性も今後の移籍を巡って焦点の1つになっていきそうな気がします。

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 (参照:12 MANagement - Player agency - Player Agents | Transfermarkt)

 

 

今シーズンの成績を振り返る

 

まだシーズン途中ですが、2020‐2021のパトソン・ダカはこの記事を書いている3月23日までに国内リーグ/カップチャンピオンズリーグ予備選&グループリーグ、ヨーロッパリーグの4コンペティションで合計31試合に出場し27ゴール8アシストの成績を残しています。

 

特にオーストリアブンデスリーガでは18試合20ゴール5アシストとリーグレベルを完全に逸脱した活躍を見せています。

これはチーム総得点の37%を超える数字で、昨シーズン同クラブに半シーズンだけ在籍していたアーリング・ハーランドに迫る活躍です。

 

 

また、ダカは両足から高精度のキックを繰り出す事が可能でPKの蹴り足を見るに右利きの選手なのですが、ゴールシーンを見ると左足の方が強烈なシュートを多く決めているくらいなのでボックス内であればどこからでも得点を奪えるパターンの豊富さも魅力。

 

 

データ

 

 

フットボールアナリストで【The Athletic】のライターでもあるTom Worville氏によればパトソン・ダカと最もデータ的特徴が近いのはインテルラウタロ・マルティネス

 

実際に私もこのsmarterscoutというデータベースに会員登録をして調べてみたところ、similar playerの項目にラウタロ・マルティネスの19‐20が2番目、20‐21が3番目に表示されたのでこれに関しては概ね正しいと言えるのでしょう。

因みに1番手は19‐20のダニー・イングス。

 

余談ですが、このsmarterscoutはこの手のサイトにしては珍しくJリーグも網羅されていて会員登録(無料版)をすれば一日5回まで選手の検索が可能なのでデータ愛好家の方は使ってみて損は無いと思います。

有料のプロorプレミアム版に登録すれば下部リーグのデータも閲覧可能。

 

上記グラフからダカの能力を推定していくと攻撃面においてはシュートの質、バリエーションにおいてプレミアリーグのFWと比べても優秀なスタッツを記録している事が伺えます。

チャンピオンズリーグでの成績は懸念材料ではありますが2010年代から今に至るまで数多くの点取り屋を輩出しているザルツブルクブランドという事を考慮すれば個人的には”買い”だと思います。

レッドブルグループのFWは新チーム移籍当初はシステムの違いで苦しむケースも多く見られていますが2年目、3年目になると本領発揮する事をOB達が身をもって示しているので、得点源が既に在籍していて近未来のエースを探しているようなクラブに行くといいのかもしれない。

 

 

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(参照:smarterscout)

 

また、同サイト内にある3Dマップを参照するとダカは中央から右サイドでのプレーを好みピッチ上の広範囲でプレーをするオールラウンダーなのでタイプ的には1トップというより2トップや3トップの両翼に高い適性を見せると思われます。

ドリブルはそれほど脅威にはなっていないので理想はロメル・ルカクとコンビを組んでいる大元のラウタロ・マルティネスのようにフィジカルの強い相棒の周りを衛星のように駆け回る役割。

 

そして守備においても平均以上の貢献が見込める選手で、同サイトが独自に採点したディフェンスの質においてはプレミアリーグ基準で61と十分な数字を残しています。

タックル数は1試合平均0.8、インターセプトは0.4回(sofascoreより)

 

空中戦に関しては身長183㎝と十分な上背があり、得意とまでは行きませんが著しく弱いという事はない筈なので1トップでロングボールを競らせるような極端な戦術を取らない限りは問題なくこなせるでしょう。

 

懸念材料はパス精度の低さでオーストリアブンデスリーガでのパス成功率はsofascoreによれば64%。

この数字をプレミアリーグにそのまま当てはめるとフィールドプレイヤーでは殆どワーストに近い数字になってしまい、リーグ間のレベル差を考慮するとパスに関してはかなり我慢を要求される気がします。

ただ、然程変わらない位置にハマーズのマイケル・アントニオやsimilar playerに挙げられていたダニー・イングス、そしてレスターのジェイミー・ヴァーディなどプレミアで実績のあるストライカーが並んでいるので得点さえ積み重ねていく事が出来れば目をつぶれるか。

 

 

総合的に見て

 

結論としてはパトソン・ダカはプレミアリーグでも一定の成績(二桁ゴール)を残す可能性が十分見込める期待株だと判断。

 

初年度から得点王争いに参戦するようなセンセーショナルな活躍は難しいと思いますが、1シーズン猶予を与えればチームのスコアラーとして幾年に渡り頼れる選手になると考えています。(これに関しては今シーズンRBライプツィヒからチェルシーに加わったティモ・ヴェルナーにも同様の事が言える)

 

マンチェスター・ユナイテッドには既にタイプの近いプレイヤーが複数いるので獲得に動くとは考えづらいですが、例えばサディオ・マネが30歳を間近に控えそろそろ後継者の選定を始めたいリバプール、アレクサンドル・ラカゼット、ピエール・エメリク・オーバメヤンが同様に年齢的に下降線を迎える事が予想されるアーセナル等は本腰を入れて彼の調査を始めているかもしれませんね。