どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。
今回はヨーロッパリーグベスト16ファーストレグから中二日、現在プレミアリーグ5位につける好調なシーズンを送るウエストハムとのリターンマッチを戦うマンチェスター・ユナイテッドに関する記事になります。
試合プレビュー
ミッドウィークのACミラン戦では18歳の新星、アマド・ディアロのバックヘッドで先制しながら後半アディショナルタイムの失点でホームにてドローという結果に終わったユナイテッド。
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この試合では70分過ぎにブルーノら主力選手を一斉にベンチに下げこのウエストハム戦をある程度視野に入れながらの戦いを見せていました。
そんなユナイテッドはフィル・ジョーンズ、フアン・マタ、ポール・ポグバ、ドニー・ファン・デ・ベーク、マーカス・ラッシュフォード、エディソン・カバーニに加えアンソニー・マルシャルも新たに欠場リストに入ってしまう緊急事態。
ミラン戦でそのマルシャルに代わり後半頭から出場したアマド・ディアロには早速スタメン出場の機会が巡ってくる可能性があります。
ウエストハムはリーグ直近5試合で3勝1分け1敗と順調にポイントを積み重ねています。
彼らは既にカップ戦を1つも残していない状況なのでコンディション面では大きく有利であると考えられ、冬の移籍でマンチェスター・ユナイテッドよりレンタル移籍で加わったジェシー・リンガードは6試合4ゴール1アシストと以前の輝きを取り戻すどころか更に進化を見せる大活躍で2月の月間最優秀選手の候補にも選出されました。(ファン投票では70%近い票を集めるも、マン・シティのイルカイ・ギュンドアンが1月に続き連続受賞となり惜しくも個人タイトルを逃しています)
欠場するのは親クラブとの対戦となるリンガードに加えFAカップ5回戦で両チームが激突したその試合で怪我を負ったアンジェロ・オグボンナ、アンドリー・ヤルモレンコ、そして昨年12月に膝の手術を受けてリハビリ中のアルトゥール・マスアク。
この両者は今シーズン2回直接対決があり、戦績はマンチェスター・ユナイテッドの2勝ですが2戦目となったFAカップ5回戦では延長にもつれ込む接戦だったので実際の実力は伯仲しているように見えます。
〈今シーズンの対戦〉
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スタメン
マンチェスター・ユナイテッド
ベンチ入り
3バイリー、13グラント、19A.ディアロ、27テレス、30ビショップ、31マティッチ、33B.ウィリアムズ、38トゥアンゼベ、74ショレティレ
欠場濃厚と見られていたマーカス・ラッシュフォードがまさかのスタメン入り。
スールシャールはチェルシー戦でもスコット・マクトミネイを急遽先発起用したように試合前の段階では情報戦を好むタイプの指揮官なのかもしれません。
ウエストハム・ユナイテッド
ベンチ入り
4バルブエナ、9ベンラーマ、10ランシーニ、14F.アウベス、25D.マーティン、34N.トロット、45A.オドゥベコ、54C.コベントリー
こちらは3‐1‐4‐2または3‐5‐2のフォーメーションでデクラン・ライスをアンカーで起用してきました
どちらかと言えばユナイテッドのサイドアタックを警戒して守備に重きを置いたスタメンを選択して狙いは塩漬けからのセットプレー等での得点で逃げ切りでしょうか。
ソーチェク、アントニオと空中戦に強い選手を警戒する必要がありますね。
試合内容
戦前予想通り締まった試合の入りで、開始15分で記録したシュートはマンチェスター・ユナイテッド1本、そしてウエストハムは0。
今シーズンの傾向としてマンチェスター・ユナイテッドは前半の立ち上がり10分を最も苦手にしているのですが、ウエストハムの攻撃パターンが殆どアントニオの単騎突入だけだったので地上戦に強いワン=ビサカの力もありそれほど脅威にはなりませんでした。
18分、クレスウェルのシンプルなクロスがマクトミネイに当たって危険な軌道に変化してボックス内中央に落下してきますがディーン・ヘンダーソンの勇敢なパンチングでこの危機を脱出。
25分には右サイド深い位置、ペナルティライン手前付近からグリーンウッドが切り返して上げた左足の高精度のクロスがラッシュフォードに繋がりますが10番のヘディングシュートは枠の遥か外
30分、グリーンウッドが相手ペナルティボックス内左側でダブルタッチでDFを交わして低く速いボールを中に蹴り込みますがGKファビアンスキの好反応で得点には至らず。
グリーンウッドは37分にもカウンターからボックス内でシュートチャンスを得ますがまたしてもファビアンスキの手がゴールを阻み彼にとっては不運が続きます。
前半はマンチェスター・ユナイテッドが一方的に攻撃を続ける展開でウエストハムはシュートを1つも打てませんでしたがGKを筆頭に最終局面で何とか凌いで試合はスコアレスで後半に突入。
シュート以外は完璧だったグリーンウッド。先制点も彼のチャンスメイクがキッカケ
後半に入っても主導権を握るのはホームチームで53分にはグリーンウッドが右サイドをドリブルで崩して中にクロス。
DFとGKの間を狙ったボールがボックス内を横断していきますがこれは右WBのツォウファルがすんでのところで左足を伸ばしコーナーへ逃げます。
直後のコーナーキックでウエストハムCBのクレイグ・ドーソンがオウンゴールを喫しマンチェスター・ユナイテッドが先制点を挙げたのですが個人的にはグリーンウッドのチャンスメイクを褒めたいです。
フリーキック、コーナーキックなど止まった状態からのプレーでリーグ最多の10ゴールを挙げているウエストハムの中でもセットプレーに強くリーグ戦3ゴールを挙げているドーソンが自陣ゴールネットを揺らしてしまったのは皮肉な結果でしたね。
追加点を奪えない赤い悪魔。それでもリーグ戦4試合連続クリーンシートで勝利
59分にはブルーノ・フェルナンデスのミドルシュートがゴール左下を襲うものの立ち塞がるはファビアンスキ。
65分にもラッシュフォードのラストパスからブルーノにビッグチャンスが生まれましたがやはり最終防波堤として君臨する彼に防がれて追加点とはならず。
77分にもラッシュフォードの高速カウンターからグリーンウッドに3度目のチャンスがありましたがニアサイドを狙ったシュートはポスト直撃でこの日の彼は何かに取り憑かれているような運の無さ……
一方でバック4や中盤2枚の守備貢献は高く、全員が試合を通じて特に球際に強みを見せて結局ウエストハムには90+αで1回も枠内シュートを許すことなく試合を終えました。
上位対決となったこの1戦はマンチェスター・ユナイテッドがウエストハムを1vs0で下して勝利。
クラブ公式Twitterにも乗せられていますが80分台後半のルーク・ショーのプレーは視野の広さと基本技術の高さが垣間見える見事なターンでした。
One nil up.
— Manchester United (@ManUtd) March 15, 2021
8️⃣7️⃣' on the clock.
In a tight spot.@LukeShaw23 = the calmest man in the stadium 👏#MUFC #MUNWHU pic.twitter.com/4NJwORj5jb
動画ハイライト
ゴール⚽
53分:オウンゴール(クレイグ・ドーソン)
交代選手
なし
62分 in:ランシーニ、ベンラーマ out:ノーブル、B.ジョンソン
データ
スタッツだけ見ればこれが1vs0の試合だとは思えないくらいマンチェスター・ユナイテッドが圧倒しているように見えますが15本シュートを放って枠内は僅か4つというのはいささか寂しい結果。
詳しい内訳を見るとボックス内から9本のシュートを記録し、内3本の枠内シュートは全てファビアンスキにセーブされているので彼の活躍にも妨げられました。
xデータ
(参照:Manchester United 1 - 0 West Ham (March 14 2021) | EPL | 2020/2021 | xG | Understat.com)
xGは1.70:0.46となり、やはりウエストハムは殆どゴールに近づくことが出来なかったので一方的なスコアになりました。
マンチェスター・ユナイテッドの攻撃はほぼ全てラッシュフォード、ブルーノ、グリーンウッドの3人で創出されており、ブルーノ・フェルナンデスはキーパス5本を記録。
ブルーノはリーグでの前回対戦時にも僅か45分の出場で8度のキーパスを出しているのでウエストハムは今後彼にとってお得意先の1つになりそうな予感。
あとがき
リーグ戦4試合連続クリーンシートは今シーズン最長記録でモウリーニョ体制2年目の17-18シーズン以来3シーズンぶりの記録。
同シーズンは勝ち点81でマン・シティに次ぐ第2位で終えた近年では最も成績の良かった時だったので、今後のリーグ戦はこの年度のポイントを上回る事を目標にして戦って欲しいですね。
現在29試合を終えて勝ち点57。
これを実現するには残り9試合で勝ち点25、最低でも8勝1分けが求められほぼ実現不可能ですが、首位から大きく勝ち点を離されて目標を失いがちな今の状況には良い刺激になるのではないでしょうか。
また、試合後の会見でオーレ・グンナー・スールシャール監督は現在離脱中のポール・ポグバ、ドニー・ファン・デ・ベーク、エディソン・カバーニ、アンソニー・マルシャルについて事が順調に運べば次のミラン戦セカンドレグでメンバーに復帰するかもしれないと示唆していたので、特に中盤のポグバとファン・デ・ベークが間に合ってくれるとありがたい。
ソース