どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。
プレミアリーグのクラブのコーチ人事にまた動きがあったのでそちらについて
移籍方針を巡って蜜月関係に亀裂か
ブレーズことシェフィールド・ユナイテッドは現地時間3月13日、指揮官のクリス・ワイルダーの辞任を発表しました。
Sheffield United confirms that Chris Wilder has left the Club by mutual consent.
— Sheffield United (@SheffieldUnited) March 13, 2021
ワイルダーは今シーズンのプレミアリーグ20クラブの指揮官の中ではバーンリーのショーン・ダイチの8年4カ月、リバプールのユルゲン・クロップの5年5カ月に次ぐ第3位の4年10カ月の長期政権を築いていた指揮官でしたが最後は補強方針を巡ってフロント側と半ば喧嘩別れという残念な形になってしまいました。
移籍を取り仕切るテクニカルディレクターを置くかそうでないかで関係性に変化が生じ、直近の移籍期間で自らの思うような補強をクラブが行ってくれなかった事もそれを加速させる結果になったとSky Sportsは報じています
この決定について各方面より辞任を惜しむ声が上がっており、マン・シティのペップ・グアルディオラは
"If he was here, he would be fighting for the title. If I was in Sheffield I would be fighting relegation." (もしも彼がマン・シティを率いていたらタイトル争いをしていただろう。逆に私がシェフ・ユナイテッドを率いていたとしても降格争いをしていただろう.。)
とその手腕について高く評価しています。
ブレーズでの功績を振り返る
ワイルダーはブレーズがまだフットボールリーグOneに所属していた2016年5月に嘗てサウサンプトンを率いた経験もあるナイジェル・アドキンスの後任監督に就任すると、翌16‐17シーズンにはリーグOneを制しチャンピオンシップへ昇格。
更にチャンピオンシップでも初年度から10位と旋風を引き起こし2年目には自動昇格圏内の2位でシーズンを終えて遂にプレミアリーグへの挑戦権を得ました。
そしてプレミアリーグに舞台を移した19‐20シーズン、下馬評は全20クラブの中でも最も低く資金力やリーグOne時代から主力選手が然程変わっていない事などを理由にプレミアでは力不足であるという指摘が圧倒的でした。
しかしながら後述する特徴的な戦術やマンチェスター・ユナイテッドからローンで加入したディーン・ヘンダーソンの活躍もありこのシーズンはTOP10フィニッシュに成功。
新型コロナウイルスの影響による中断期間前はヨーロッパカップ出場圏内につく健闘っぷりで最終的には選手層の薄さからリーグ再開後の過密日程に踏ん張りが効かずに順位を落としましたが事前予想と比較すれば大成功のシーズンであった事は間違いありません。
このように06‐07シーズン以降は下部リーグでの戦いが日常になっていたブレーズにとっては救世主のような存在で、采配の特徴としては3‐5‐2を好んで採用し3CBの右で起用されるクリス・バシャムが攻撃時に高いポジションを取るという特殊な戦術を取っている事でも有名です。
そんなワイルダーでしたが今シーズンはヘンダーソンがレンタル元のマンチェスター・ユナイテッドに戻った事やクラブ史上最高額の2350万ポンドで補強したリバプールユース出身ストライカー リアン・ブリュースターの不振による得点力不足によってゴール数減少&失点数増加の憂き目に遭いプレミアリーグでは28試合で勝ち点14得失点差-29、目下最下位でシーズン終了時の降格は免れないという状況です。
得点力に関しては昨シーズンの段階でチームトップスコアラーがオリバー・マクバーニーとリス・ムセの6ゴール、クラブ全体の得点数も15位の39ゴールと兆候はあったのですが反対にリバプールとマンチェスター勢に次ぎ4位の失点数(39失点)だった堅い守備が僅か1年を持たずにここまで崩壊してしまったのは完全に予想外でした。
後任について
ワイルダーの退任によって空席となったトップチームの指揮官には今シーズンよりブレーズU-23の監督を務めていたポール・ヘッキンボトムが内部昇格。
ヘッキンボトムはイングランド下部リーグを転々としたキャリアを持つ元プレイヤーで監督業は2015年に現役時代にプレー経験もあるバーンズリーでスタート。
マルセロ・ビエルサの前にリーズを率いていた人物としても知られており、ここではシーズン途中での就任という事情もあり結果を残せませんでしたが就任2試合目の相手はそのリーズで尚且つ相手ホームのエランド・ロードでの対戦が予定されているので監督同士の因縁という意味でもこの試合は盛り上がりを見せそう。
彼を支えるコーチ陣には今年の2月にボーンマスを解任されたばかりのジェイソン・ティンダルが新たに入閣し、ワイルダーを支えた右腕的存在のアラン・ニールも残留。
3月という終盤に差し掛かるタイミングでの監督交代の割には中々いいサポートチームを組むことが出来たのではないでしょうか。
あとがき
ワイルダーの手腕はイングランド国内外で高く評価されており、ブレーズファンの間でも降格or残留に関わらずもう一度彼とプレミアリーグに向けてチャレンジしたいという声が大きかったので今回の決定には驚きましたが今後の活躍を祈っております。
個人的に気にかけていた今夏ダービー・カウンティから加入のジェイデン・ボーグルにとっては定位置を掴みかけていたところでの指揮官交代という逆境になってしまいましたが、タックル、インターセプトなど守備面の数値は90分辺りの数でリーグ屈指の結果を残しており、持ち前のドリブル突破も健在なので恐らく新体制でもポジションを確保できると信じている。
追記(20210316)
アイキャッチ内の新監督名がポール・ヘッキンガムと誤った名前になってしまっていたのでガバガバですが一応正しいものに修正しました。
ほんとうに申し訳ありません🥶