wどうも皆さんこんにちは、いろ覇です。
今節はスタンフォード・ブリッジに乗り込んでトーマス・トゥヘルを新監督に迎えたチェルシーとの上位対決です。
前回対戦ではホームでスコアレスドローという結果に終わっているので今回は勝利を挙げたいところではありますが、中盤の怪我人多発という状況が重くのしかかります
試合プレビュー
マンチェスター・ユナイテッドはヨーロッパリーグから中2日と厳しい日程での1戦になりますが、移動距離としてはマンチェスター→ロンドンなのでそれほど大きな負担にならないという所が救いです。
これまで同様フィル・ジョーンズ、ポール・ポグバ、スコット・マクトミネイはこの試合に間に合わない事が濃厚と見られ、更には少し前にスールシャール監督が今後の出場機会増加を示唆したフアン・マタも怪我で数週間の離脱を強いられるとのこと。
一方でファン・デ・ベークはトレーニングセッションに復帰したのでスカッドに入る可能性があり、エディンソン・カバーニももしすると間に合うかもしれません。
チェルシーはミッドウィークのチャンピオンズリーグでラ・リーガ首位のアトレティコ・マドリーに対してジルーのバイシクルシュートで先勝して最高のメンタルコンディションでこの試合に臨みます。
怪我人はCBのチアゴ・シウバを除けば主力は全員健在なので、正直に言えばこのマッチアップはチェルシーに分がありそうです。
スタメン
チェルシー
ベンチ入り
1ケパ、3M.アロンソ、5ジョルジーニョ、10プリシッチ、11ヴェルナー、15ズマ、24R.ジェームズ、29ハヴァーツ、33エメルソン
3‐4‐2‐1予想の選出で来ましたね。
トゥヘル就任後は左にマルコス・アロンソが入る事が多かったですがこの試合ではスピードのある選手を多く起用するであろうユナイテッドを警戒してチルウェルを起用。
ハドソン=オドイは新監督になったチームの象徴的選手なので、彼のプレー次第で試合の結果が大きく変わりそうな予感
マンチェスター・ユナイテッド
ベンチ入り
3バイリー、9マルシャル、19ディアロ、26D.ヘンダーソン、27テレス、31マティッチ、33ウィリアムズ、34ファン・デ・ベーク、38トゥアンゼベ
何と事前情報に反してマクトミネイがスカッドに入りスタメンにも選出。
ポグバを欠く今、彼がセントラルハーフの生命線なのでこの試合に起用出来るのは大変嬉しいですが不完全な状態でない事を祈ります。
そしてセンターFWにはグリーンウッドを起用。
マルシャルは自身の序列がここまで下がっている事に危機感を感じてプレーの質が良い意味で変化してくれるといいのですが……
試合内容
ヨーロッパカップの第2戦を見ていて薄々感づいていた通り、マンチェスター・ユナイテッドはこの試合に100%の力を投入し、序盤から両チーム極めてインテンシティの高いプレーであっという間に時計の針が進んでいきます。
一貫性のない判定によりまたもや被害を被る
この1戦で最も物議を醸す事になるであろうシーンが生まれたのはn分、ラッシュフォードのFKのこぼれ球をコントロールしようとしたグリーンウッドとハドソン=オドイの競り合いの最中、オドイがペナルティーエリア内でハンドを犯しているように見える場面がありましたがそのまま試合は続行。
しばらくしてからVARのオンフィールドレビューが始まりましたが判定はノーハンド。
しかしながらこれを見て欲しい。
これがハンドでないというならばこれまでVARによって幾度も繰り返されてきた判定の1つ1つと比べて一体どんな差があるというのか審判団、ひいてはイングランドフットボール協会にはきちんと説明して頂きたいですね。
どこかの指揮官がユナイテッドは贔屓されていると吹聴していたような気もしますが一体どっちの話なんだい?
🥱そういえばその当人は既に解任されていましたね。
irohasesun-fm-foot.hatenablog.com
前半はお互いに激しいプレスでスペースの消し合いが続き、特にユナイテッドの前線からのプレスは今後の躍進を少し期待したくなるほどの素晴らしい内容で両チーム共に決定機ゼロのまま前半をスコアレスで折り返します。
後半に入っても運動量の衰えを感じさせない赤い悪魔
後半開始と共にチェルシーは交代カードを切ります。
ハドソン=オドイ🔁リース・ジェームズという判断は最初かなり疑問だったのですがオドイが脚を冷やしているシーンが映されていたので恐らく負傷交代だったのでしょう。
この試合前半45分でピッチ上の選手では最も相手に対して脅威を与えていた彼が消えたのはマンチェスター・ユナイテッドにとっては幸運でした。
チェルシーは49分に左サイドのカウンターからツィエクに絶好のボールが来ますがモロッコ出身のアタッカーのシュートはコースが甘くデヘアが右手1本で弾き出し、こぼれ球に詰めたリース・ジェームズのシュートはルーク・ショーが身体を投げ出してブロックとこのビッグチャンスも得点には繋がらず。
一方のマンチェスター・ユナイテッドは中々相手ゴール前に近づくことが出来ない時間が続きますが、60分のグリーンウッドのミドルシュートはあと少し高さを抑えていれば1点という惜しい一撃でした。
ユナイテッドは続く61分にもワン=ビサカの折り返しからマクトミネイがボックス内でシュートを放つもののその軌道はGK正面。
68分にはフレッジの右足ミドルが珍しくゴールの可能性を感じるショットとなりこれにはスールシャール監督も予想外だったのか笑顔でハンドサイン👍を送っていました。
55分辺りから70分前後までの15分間はマンチェスター・ユナイテッドが主導権を握る時間帯が続きましたが結局得点を奪う事は出来ず、その後はチェルシーが意地を見せ7本のシュートを放ちますがこちらも決定力不足。
また、ユナイテッドのこの試合唯一の交代カードはグリーンウッド🔁マルシャルでしたがポストプレーや守備貢献など随所にエル・マタドールの薫陶を感じさせて成長を見せたグリーンウッドに対して不調が続く9番は僅か10分強の出場であったにも関わらず、プレスバックをしなかったり攻撃でも全くボールをコントロール出来ずに終わるなど残念なパフォーマンスに終始してしまいました。
試合はスコアレスドローで終了しています。
動画ハイライト
交代カード
46分 in:リース・ジェームズ out:ハドソン=オドイ
65分 in:プリシッチ out:ジルー
78分 in:ヴェルナー out:ツィエク
79分 in:マルシャル out:グリーンウッド
データ
シュート数、ポゼッション共にホームのチェルシーがリードする結果になりましたが、試合を通して決定機は僅かに1つ。
両チームの守備陣には称賛を送りたいですね
一方で浮き彫りになったのは対強豪相手のマンチェスター・ユナイテッド攻撃陣の低パフォーマンス。
カップ戦ではパリSG、ライプツィヒ、リバプールに勝利を収めているように複数得点を奪っているのですが、今シーズンプレミアリーグでは所謂ビッグ6との対戦で7試合無勝利、得点も僅か2という悲惨な数字が並んでおり、全くもって良いところを見せられていません。
これまでの試合に比べれば今節は敵地スタンフォード・ブリッジでの開催という事もあり悪くはない試合運びではありましたがクラブの人間が常々口にする「我々はマンチェスター・ユナイテッドである」という信念と誇りからすれば求められるのは勝利。
ブロックを突破するにはボールを保持していない選手の動きか卓越した個人技が必要になってきますが後者の象徴的存在ポール・ポグバは怪我からの復帰にまだ数週間かかると見られており、そうなると個々のポジショニングを洗練する必要があります。
ラッシュフォードのスピードは確かに相手に脅威を与える事もあるのですが、如何せん判断の質と速度に難があり、カットインさえ警戒してしまえば勝手にテンポを落としてくれるので対応を間違わなければ完封も可能というのが現状。
今のチームでそれを強豪基準でクリアできているのはブルーノとカバーニくらいなので、配球役も兼ねているブルーノさえ試合から消す事が出来ればユナイテッドの攻撃が機能不全に陥るのはある種当然だと思います。
xデータ
(参照:Chelsea 0 - 0 Manchester United (February 28 2021) | EPL | 2020/2021 | xG | Understat.com)
xGでもチェルシーが上回りましたが、それ故に追う立場のホームチームとしてはこの試合で勝ち点3を得られなかったのは大きな痛手でしょう。
試合前の勝ち点差が6だったので仮にここで勝利を収めていればユナイテッドを安全圏から引きずり落とす事が可能でした。
反対にマンチェスター・ユナイテッドは11本のシュートのうちボックス内から放ったのは2本だったのでxGで見ると0.36という低い水準になりました。
あのハンドを取っていればという恨み言を言いたくなりますね。
あとがき
話題になっているのが試合後のルーク・ショーのインタビュー
主審のスチュアート・アトウェルとユナイテッドのキャプテンハリー・マグワイアが会話しているのを立ち聞きしたそうで「私がこのプレーに対してPKだと宣告すれば後に大きな物議を醸す事になるだろう」とアトウェルが言っていたそうです。
この試合は無観客で開催されていて聞き間違いというのは考えづらいので恐らくそう会話していたのは事実でしょうね。(ショーが嘘をついていなければ)
不満はありますがユナイテッドとしては怪我人多発の中、ライバルとの勝ち点差を保つ事に成功したのはポジティブに捉えて良いでしょう。
幸いなことにレスター、ウエストハムが共に敗戦したのでCL圏内を争うクラブでは赤い悪魔の1人勝ちとなった週末でした。