どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。
FAカップ5回戦は延長の末スコット・マクトミネイの3戦連続ゴールとなるボレーシュートでウエストハムを下してベスト8進出を決めたマンチェスターユナイテッド。
irohasesun-fm-foot.hatenablog.com
カップ戦の次の相手はレスター・シティに決まりましたがその余韻に浸る間もなく週末のプレミアリーグ、対ウエストブロム戦です。
試合プレビュー
この両チームのプレミアリーグでの通算対戦成績は25試合を戦ってマンチェスター・ユナイテッド16勝、ウエストブロム4勝、引き分け5回とユナイテッドが優位に立っている対決で、特にウエストブロムのホームスタジアムであるザ・ホーソンズでの試合に限ると通算成績は12試合9勝2分け1敗とユナイテッドにとっては非常に相性のいい組み合わせです。
ただ、サー・アレックス・ファーガソンのプレミアリーグラストマッチとなった1戦では壮絶な打ち合いの末5vs5のドローで決着した試合の印象が強くて個人的にはそこまで簡単に勝てる場所ではないという印象があります😥
一方でウエストブロムは今シーズンのホームマッチの成績は11試合で僅か1勝、得失点差は-24とプレミアリーグ断トツワーストの数字なのでここを落とす訳にはいかない。
怪我人情報
マンチェスター・ユナイテッドはスリップ事故で怪我を負ったエリック・バイリーが復帰する見込みで怪我人はポール・ポグバとフィル・ジョーンズ。
ウエストブロムはウインガーのグレイディ・ディアンガナの出場が微妙な事を除けば怪我人はおらずほぼほぼベストメンバーを起用出来る状況。
スタメン
ウエストブロム
ベンチ入り
2ファーロング、4ロブソン=カヌ、7C.ロビンソン、8リバモア、10M.フィリップス、19ソウヤーズ、25D.バットン、27D.オシェイ、29K.グラント
4-1-4-1で塩漬け狙いの布陣。
中盤を希望してアーセナルから飛び出たメイトランド=ナイルズがこの位置でどれくらいのプレーを見せるのかに注目。
マンチェスター・ユナイテッド
ベンチ入り
3バイリー、11グリーンウッド、21D.ジェームズ、26D.ヘンダーソン、27テレス、31マティッチ、33B.ウィリアムズ、34ファン・デ・ベーク、38トゥアンゼベ
マルシャルが左、ラッシュフォードが右ウイングに入る形ですが、今のマルシャルはウイングでプレーするにはドリブルのキレが欠けていて且つルーク・ショーとの相性も全く向上する気配が無いのであまりいい結果にはならないと思うのですが。
引いてくるウエストブロムに対してはファン・デ・ベークやマタといった創造性と献身性を備えたプレイヤーを起用したいところでしたがマタはベンチ外続きという事で何かあるのでしょうかね?
試合内容
またも開始直後の失点
2分、左サイドからあっさりクロスを挙げられてしまうとリンデロフがディアニェとの競り合いに敗れてそのままウエストブロム先制
正直最初はリンデロフに失望の念すら覚えてしまうプレーでしたが、リプレイではディアニェが目つぶしをしていて明らかにファウルだったのでこれは誤審でしょう。
Was this a foul? 🤔#WBAMUN pic.twitter.com/u0xvRLpBWk
— Man United News (@ManUtdMEN) February 14, 2021
おそらくシェフィールド・ユナイテッド戦のマルシャルの幻の得点のように試合後に誤った判定だったという声明が出るのではないかと思います。
これがノーファウルならば何故バーンリー戦でマグワイアはゴール取り消しの判定が下されたのかFAにはしっかり説明してもらいたい。
マンチェスター・ユナイテッドは5-4ブロックを基準にがっちり低いラインで応戦してきたウエストブロムの前に殆どチャンスを作る事が出来ずに40分を回った段階でシュートはフレッジが僅かに1本放ったのみと過去最低の試合内容でした。
こうなってしまった要因はやはり前線、特に両翼の動きの悪さとフレッジ-マクトミネイの中盤2枚が効果的な縦パスを入れられなかった事だったと見ています。
ウイング2枚のオフザボールはもうずっと言及しているので今更触れるのも若干嫌になっていますが、この試合ではその課題に加えて特にフレッジのゴールに直結するパス能力の低さが浮き彫りになってしまいました。
彼はオープンな試合展開では正にカンテの如くピッチを縦横無尽に駆け回って大活躍するのですが、このように相手コートでプレーする時間の多い試合ではマティッチや現在負傷離脱中のポグバに比べてどうしても見劣りしてしまいます。
ブルーノ様、素晴らしい体幹でボレーを決める
How @B_Fernandes8 scored his 𝟭𝟵𝘁𝗵 𝗴𝗼𝗮𝗹 of the season 💥#MUFC pic.twitter.com/EdH2kTmYoB
— Manchester United (@ManUtd) February 14, 2021
この試合でもルーク・ショーとブルーノ・フェルナンデスの現在のチームを牽引する2人が決定的な仕事を果たしました。
44分、先制されてからはインサイドハーフのようなタスクを任されていたマグワイアのパスで左サイドのゴールライン際に進出したルーク・ショーが中央目掛けてマイナスのクロス。
中で待っていたブルーノは身体を後傾させながら左足でボレーシュート。
漫画の中から出てきたかのような美しいゴールでユナイテッドは同点に追いつきます。
/
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) February 15, 2021
B.フェルナンデス
ボレーで叩き込む💥
\
難しい体勢から見事なゴラッソ🙌🙌
🏴プレミアリーグ第24節
🆚ウェストブロム×マンチェスター・U
📱見逃し&ハイライト視聴は #DAZN👉https://t.co/xVA8kGSnOm#PremierLeagueDAZN pic.twitter.com/fhSNUJRV99
前半終了前に試合を振出しに戻したユナイテッドでしたが、ATにはカウンターのチャンスで主審クレイグ・ポーソンは不可解なタイムアップの笛を吹いてチャンスを潰される形に。
Manchester United players at half-time were not happy with the referee blowing the whistle when a counter-attack looked on pic.twitter.com/BmqE5Xviag
— Football Daily (@footballdaily) February 14, 2021
アーセナル戦でもダビド・ルイスの判定を巡ってひと悶着あった審判員ですが、この試合でもまるで一貫性のないジャッジを連発して試合を混沌に陥れるなど、正直に言えばトップリーグを裁くには力不足なのではないかと思ってしまう。
内容で完敗の後半45分
早めに勝ち越しゴールを奪いたいマンチェスター・ユナイテッドでしたが、引き分けで十分という姿勢なのか更にブロックの人数を増やしてきたウエストブロムの前にシュートチャンスすら殆ど作れず、DFラインと中盤2枚で横パスに終始する時間が長くなりあっという間に60分を過ぎていました。
正直退屈で仕方がなかった試合ですが62分にはFKからマグワイアがエリア内で倒されてPKの判定が言い渡され、その後VARのオンフィールドレビューが開かれます。
リプレイを見るとマグワイアがオフサイドポジションだったのでこれは無理かと思っていたのですが何故かVARはそのオフサイドのシーンではなくファウルの場面のみを切り取ってノーファウルで試合再開という極めて不可解で怠惰な判定となりました。
この試合のVAR担当審判は誰だろうと調べてみると"ジョナサン・モス"という名前がバンッ!!と出てきたので察しました……
やはり能力不足の審判😫
70分には右からのコーナーキックのチャンスからマルシャルに代わって途中出場のグリーンウッドがエリア内でシュートを撃ちますがこれもジョンストンが足でブロックし、こぼれ球に詰めたマクトミネイのシュートは途中出場のウエストブロム2番ファーロングがライン上でクリアしてこのチャンスも得点に結びつける事が出来ず。
これ以降の試合終盤は不用意なボールロストからウエストブロムに幾度も決定機を許し、今シーズンワーストともいえる試合内容に終始し、後半ATにはマグワイアのヘディングが元ユナイテッドで前回対戦でも大活躍のサム・ジョンストンに弾かれるなど運にも見放されて結局試合は1vs1のドロー。
(https://twitter.com/premierleague/status/1360983301125726220より)
78分のデヘアのスーパープレー2連発が無ければ普通に負けていた試合。
動画ハイライト
ゴール⚽
2分:M.ディアニェ(👟C.ギャラガー)
44分:ブルーノ・フェルナンデス(👟ルーク・ショー)
交代選手
ウエストブロム
46分 in:ファーロング out:L.ペルティア
67分 in:リバモア out:O.ヨクシュル
87分 in:M.フィリップス out:スノッドグラス
66分 in:グリーンウッド out:マルシャル
79分 in:ファン・デ・ベーク out:フレッジ
データ
典型的なボールを持たされて相手の思うつぼにハマった試合でした。
支配率こそマンチェスター・ユナイテッドが大幅に上回ったものの、ビッグチャンスの数はホームチーム2回、ユナイテッドは0と内容は完敗。
ブルーノの卓越したボレーシュートや相手1トップ、ディアニェの ミスが無ければもっと悲惨な試合になっていた可能性も十分に考えられました。
スールシャール監督も口にしているようにこの試合では勝ち点3を得るに足り得る試合内容ではなかったので、ショートカウンターという1の矢を対策された場合のプランBの確立が早急に求められる、そんな試合に感じました。
余談ですが、スールシャールのVAR担当(ジョナサン・モス)へのコメントが程よい皮肉なので紹介
"The VAR decision [on United's penalty]? It's a foul - as clear as day but he's offside as well. I think the lad in the VAR room must be asleep [laughs] as he's not even clocked that he's off. Consistency and clarity is what we all want and that was a strange moment.”
-MUTVのインタビューより一部抜粋-
ジョナサン・モスに対して「彼は寝ていたのか?」という厳しいジョークを飛ばしていますが、これはおおきなチャンスを作れずに退屈な90分になった試合展開に対しての自虐も含んでいるのかもしれませんね。
また、後半のVARに対して透明性や一貫性を求めるという意見には私も全くもって同意します。
xデータ
ビッグチャンス0のマンチェスター・ユナイテッドはxGでもウエストブロムの後塵を拝す結果に。
今冬の移籍市場でトルコのガラタサライから加入したエムバイェ・ディアニェは両チーム最多のxG0.81を記録し、これがリーグ戦初ゴールでしたが、本来ならばもう1点くらい決めて欲しかったというのがバギーズサポーターの本音かもしれませんね。
マンチェスター・ユナイテッドの拙攻の大きな原因になってしまったのは先発左ウイング起用のマルシャル。
68分間の出場でシュート0、キーパス0、ドリブル突破0とただただピッチ上を漂うだけの試合になってしまいました。
代わりに入ったグリーンウッドは先述の通りシュートチャンスを得ていてキーパスも1度記録している事を鑑みても彼に対する審判の時はすぐそばまで迫っている気がしてなりません。
いくらオーナーであるグレイザーファミリーの寵愛を受けている選手だとしてもこの体たらくでは居場所を失います。
そして彼はルーク・ショーとの相性も全くもってよくないので、今回のように左で起用されるとチームのストロングポイントが機能不全に陥ってしまうという副産物もあるので正直なところ使い道が😩
あとがき
まさかホームで11試合31失点(この試合前まで)の相手にここまでノーチャンスの試合をするとはおもっていなかったです。
ジョンストンは確かに素晴らしいセーブを披露しましたが、彼の活躍というよりはマンチェスター・ユナイテッドの遅攻のノープランが見え透いた試合だったので、しつこくなりますがやはりマタ、ファン・デ・ベークをもっと積極的に使っていくべきでは。
トップチームに帯同しているハンニバル(Hannibal Mejbri)やディアロ(Amad Diallo)はボールコントロールに優れていて狭いエリアでも力を発揮できる選手なのでその将来に期待したいところではありますが、まずはトップチームに既に存在している解決策から試して欲しい。