いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

さよなランパード。また逢う日まで

どうも皆さんこんにちは、いろ覇です。

 

フランク・ランパード監督の解任が先日チェルシーのオフィシャルホームページから発表されました。

www.chelseafc.com

 

以前、ランパード監督の解任論が出回り始めた頃に彼を擁護する記事を書いたのですが、そこから約20日程でその話は現実のものとなってしまいました。

 

〈以前の記事はこちらから〉

irohasesun-fm-foot.hatenablog.com

 

 当該記事を出した1月7日以後の戦績はプレミアリーグ2試合、FAカップ2試合を戦って4試合3勝1敗というものでしたが、敗北したレスター戦の内容が相手に4つビッグチャンスを許し、自らは1回も記録できずに2vs0で完敗という内容だったので、この試合が決定打になってしまったのかもしれませんね。

 

 

 

ランパード政権の通算成績

f:id:irohasesun-fm-foot:20210126214516p:plain

 

通算成績は84試合44勝15分け25敗。

1試合平均勝ち点は1.75

 

プレミアリーグのみに対象を絞ると1試合平均1.67ポイントという数字は過去10シーズンで見ても2番目に悪い数字だったので単純に監督の力量で図った場合には今回の解任はやむを得ないものだったでしょう。

f:id:irohasesun-fm-foot:20210126215149p:plain

グラフは以前の記事より引用

UEFAスーパーカップなど1発勝負のコンペティションを含めても全ての大会で得失点差をマイナスにしなかった事は一定の評価を与えて欲しいですね。

 

また、先ほどの公式ホームページに寄せられたクラブのオーナー、ロマン・アブラモビッチ氏の惜別のコメントを見ると、流石にクラブきってのレジェンドの解任には大きく悩まされたようで、"very difficult decision" "wish him every success in the future" "He will always be warmly welcomed back at Stamford Bridge."と随所にランパードへの気遣いが見られる彼にしてはかなり誠実な声明となりました。

 

〈コメント全文〉

“This was a very difficult decision for the Club, not least because I have an excellent personal relationship with Frank and I have the utmost respect for him.

“He is a man of great integrity and has the highest of work ethics. However, under current circumstances we believe it is best to change managers.

“On behalf of everyone at the Club, the Board and personally, I would like to thank Frank for his work as Head Coach and wish him every success in the future. He is an important icon of this great club and his status here remains undiminished. He will always be warmly welcomed back at Stamford Bridge.”

  -チェルシー公式ホームページより-

 

プレミアリーグにまた1人名将が加わる

  

さて、ランパード前監督の後任人事についてですが、各メディアの報道通り、前PSG指揮官トーマス・トゥヘル氏の就任がアナウンスされました。

 

トゥヘルと言えば当代きっての戦術家として知られ、マインツを率いた際には岡崎慎司と、ドルトムントでは香川真司のボスであった事もあり、日本でも比較的知名度の高い監督ですが、実は選手との信頼構築に関してはこのタイプの監督としては異質なまでに上手で、PSGでもネイマールやムバッペとは比較的良好な関係を築いていたとされています。

 

若い監督で尚且つ戦術家という事で一部チェルシーファンにはアンドレ・ビラス・ボアス時代の悪夢を思い出す方もいらっしゃるかもしれませんが、現在のチームで最年長であるチアゴ・シウバはPSG時代の教え子で、尚且つ彼自身もブラジル代表監督のチッチやカルロ・アンチェロッティと並び自身のキャリアで感銘を受けた監督の1人に挙げるようにトゥヘルに対しては尊敬の念があるようです。

 

更に言えばビラス・ボアス時代のランパードドログバといったロッカールームで監督以上に力を有している選手は今のチェルシーには存在しないと思われます。

 皮肉な事にランパード政権では就任当初の補強禁止処分もあり、若返りを敢行した結果在籍年数の長い実績のあるベテラン勢はほぼ一掃されたので後任となるトゥヘルにとってはやりやすい環境かもしれませんね。

 

 

またどこかで監督業に携わって欲しい

 

チェルシーでは継続して結果を残す事が出来ずに解任の憂き目にあったランパードですが、ダービーを率いた際にはマックス・バード、ジェイデン・ボーグルら現在の主力、あるいは高い評価で他クラブへ移籍していった若手選手を抜擢し、メイソン・マウントらチェルシーからのローン組とうまく融合させてシーズン6位でプレーオフ進出圏内を確保し、そのプレーオフでも決勝に進出した手腕は確かなもの。

 

そのマウントはチェルシー就任後も我慢強く起用し続け、今シーズンのスタッツは

キーパス:49(4位)

Shot Creation Action:74(4位)

(パス、ドリブル、被ファウルなどのシュートに直結した行動。シュートの2つ前のアクションから記録される俗にいう”起点となったプレー”。つまり1人のプレイヤーが2つ記録する事も出来る。)

プレス試行数:345回〔うち102回成功〕(4位)

Embed from Getty Images  

 

と現役時代のランパードさながらのボックストゥボックスっぷりを発揮し、最後に指揮を執った試合になったFAカップ4回戦 vsルートン・タウンの一戦ではキャプテンマークを巻かせるなど、とりわけ強い思い入れを持った選手だったようです。

 

今シーズンの戦いぶりも期待値ではxPTS:34.67(3位🥉)とまずまずの内容を残していたので、今後はプレミアリーグの他のクラブやチャンピオンシップのクラブなどでもう一度声が掛かると思います。

 

近年はブレンダン・ロジャース、エディー・ハウ、グレアム・ポッターなどイギリス人指揮官でも攻撃志向の強い監督が増えてきていますが、ランパードも彼らに並ぶ可能性のある人材だと個人的には評価しているので、しばらくの休養のあとまたどこかで采配を振るう日が来る事を待ちつつ、しばしのお別れと致しましょう。