いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

いろ覇のFM新参者~フットボールの虜

football managerというシミュレーションゲームであれこれやっていきます。気付いたらユナイテッドの事ばかり書いてます

【 #MUNCHA 】期待の新鋭が初先発! ラッシュフォードは更に連続記録を伸ばす

※22/23 EFLカップ準々決勝

マンチェスター・ユナイテッドvsチャールトン・アスレティック戦の記事です。


週末にはマン・シティとの対戦を控えている事もあってバックアップ組中心のスカッドで挑んだチャールトンとの試合。アントニーの十八番で前半に先制するも、中々追加点の生まれない苛立ちの募るゲームでもありましたが、今のラッシュフォードは全てを解決する力を持っていました。

 

 

 

 

【Match Review】

Starting lineup

 

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
1 De Gea, 2 Lindelöf, 10 Rashford, 14 Eriksen, 18 Casemiro, 23 Shaw, 28 Pellistri, 29 Wan-Bissaka, 55 Z.Iqbal

チャールトン
5 Lavalle, 6 E.O'Connell, 7 Jaiyesimi, 9 J.Stockley, 13 MacGillivray, 14 C.Kirk, 19 J.Payne, 32 A.Henry, 36 R.Chin

 

 

前半


試合勘を考慮したのかダロト,リチャは先発。アントニーもここにいる理由は詳しく知りませんが、右サイドのユニットをより成熟させる為には丁度いい実戦の機会でもある。

 

これがプロデビューとなったメイヌー。普段はブルーノが君臨しているNo.10の位置で起用され、信頼を掴めていない事もあってプレーに関与する回数は少なく、得点チャンス供給,プレッシングの指示といった所では貢献出来なかったものの、ボールプレーで悪目立ちする事は無かったのでまずまずの船出になったのではないでしょうか。

 

アンダー世代の試合を見る限り、クイックネスやダイレクトプレーで違いを作るというよりも前にスペースがある状態での持ち運びや一発でライン間を突破するパスが持ち味だと思うので、それこそ比較対象にされるポグバのように今後はDeep-Lying Playmakerとしてスケールの大きい選手に成長していって欲しい。

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4-3-3と言いつつも実際には両ワイドがかなり低い位置まで戻ってブロック形成に参加し4-5-1で守るチャールトン。マンチェスター・ユナイテッドはガルナチョの個とサイドからサイドへの素早い展開で守備組織を崩し2分のダロトの左足を歯切りに幾つもの大きなチャンスを作った。

 

先制点はマグワイア→マラシアへの対角線のロングフィードから左サイドでボールを保持し、フレッジのパスで逆サイドのアントニーに1on1の形を作る事に成功すると得意のファーサイド狙いの左足カーブキック。

23番のブラケット=テイラーを押し下げたダロトのデコイランも見事で、この自信が囮になって味方を活かす動きはここのところチームとしてかなりみられる頻度が高くなっているようにも感じる。

 

そのダロトは30分を少し回った所、チャールトンのファウルで試合が止まった際にピッチに座り込んでしまいそのままワン=ビサカと交代でピッチの外に。これがどの程度の負傷だったのかは今のところ分からないが、筋肉系のトラブルと想定されるので、無理をして癖になる事を避ける為にも週末のマンチェスター・ダービー出場は見送るかも。

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再開後、フレッジの直接FKは完璧な軌道でゴールマウスを捉えるもポストに直撃、正直期待していなかったがあと数㎝内側だったらという惜しいキックで驚いた。

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後半

 

リードしたとは言え1点差、内容からすれば物足りない45分を終えて折り返しに入ったゲームは、未だ改善しきれない立ち上がりの緩さからスコット・フレイザーに正面からのシュートを許す等ヒヤリとする入りに。

 

また、プレッシャーが無ければ先述のようにロングレンジのキックで強みを発揮するマグワイアに関してもボールの受け方及びその前の予備動作(具体的に言えば身体の向きを変えたり、ポジションを修正したり、首を振って周りを確認等)が殆ど無い事には変わりなく、ここの改善が無ければヴァラン,リチャの牙城を崩す事は不可能であると早く当人に気付いてほしいところ。

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丁度60分でメイヌー,アントニー,フレッジは仕事終了で交代要員にはカゼミロ,エリクセン,ラッシュフォード。追加点を狙うべく主力を一挙投入。

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特に危ういシーンもなく、問題はオンターゲットの少なさと得点が無い事くらいで終盤に突入したゲームはガルナチョのチェイス→横パスを受けたカゼミロの地を這うロングパスでオープンな右サイドにボールが入ると、ペリストリは斜めにドリブルしていって最後はラッシュフォードに完璧なお膳立て。

 6試合連続ゴール中の生え抜きエースストライカーは飛び出てきたGKの横を抜いて冷静にネットを揺らしその記録を更に伸ばした。

 

更にアディショナルタイムにはカウンター攻撃からカゼミロのアウトにかけたロブパスを中央で受け取り、お手本にしたいファーストタッチで態勢を整えるとしっかりとコースを狙ったインフロントキックでニア上を撃ち抜いてダメ押しの3点目。

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また、ペリストリの囮の動きも効果的で、それこそ1点目のダロトもそうだがこのように味方を活かせるオフ・ザ・ボールが出来る選手はチームにもたらす利得が大きい。これまでベンチ入りはあれど中々出場機会に恵まれなかったが、一気に信頼を掴んだであろうことは試合後のテン・ハフのコメントにも表れている。

参照:Official Manchester United Website

 

 

データ

 

Standard

 

シュート数21本はW杯中断を挟み再開した後の試合では最多だが、一方でオンターゲット5本は最も少ない数字。フィニッシュワークに課題を覚える内容で、CFで起用されたエランガは放ったを2本とも相手にブロックされるなど結果を残す事が出来なかった。

 

逆に3本中2本をネットに沈めたラッシュフォードは無双状態。オールド・トラッフォードでは昨年10月下旬のシェリフ戦以降8試合続けてゴールを奪っており、ウェイン・ルーニーが2010年に樹立した連続記録に並んだ。

 

 

あとがき

 

リーグOneで中位のチームとは思えない位チャールトンは良いチームに感じました。

監督のディーン・ホールデンはシーズンチケットホルダーである位熱狂的なマン・ユナイテッドのサポーターとしても知られ、試合後にはテン・ハフが彼を自身のオフィスに迎え入れたそう。更に、ホールデンはキャリントン(ユナイテッドの練習施設)でのトレーニングセッションにも招待されたようで、今後良好な関係性を構築出来れば若手選手のローン等でも積極的な取引が生まれるかもしれませんね。

 

www.manutd.com

 

 

【 #MUFC 】レンタル中心のマーケットになりそうな2023冬

 

1月初旬時点でのマンチェスター・ユナイテッドのトップチームのスカッドは概ね以下のようになっています。

 

人員が足りていなかったのはGKとCFで、前者に関しては既に選手を補強済み。後者に関してもローンで実績のあるストライカー獲得が近づいているとのこと。

 それ以外にも欲を言えば手を加えたい箇所はいくつか存在しているものの、予算的な余裕もそこまで無さそうなので恐らくこの2つで今冬の動きは終了すると思われます。

 

 

 

Man United 2023年最初の補強はバトランド

 

マルティン・ドゥブラフカのニューカッスルへのローンバックを受け、不足していた2nd,3rdのGKには数年前までスリーライオンズの常連だった実力者ジャック・バトランドクリスタル・パレスより半年間の期限付き移籍で獲得。

 

バトランドは2020夏に£1Mで加入したイーグルスでポジションを獲得できず、ビセンテ・グアイタのリザーブだったが故に試合勘の欠如及び良かった頃に評価されていたディストリビューションやDF裏へのスルーパスに対するカバーが錆びていないか等心配な部分も勿論ありますが、緊急事態に移籍金を支払わずに獲得出来るゴールキーパーとしては全盛期の実力やHG枠持ちという事も含め最上位にカテゴライズされるでしょう。

 

 

 因みに、半年間で別れる事になったドゥブラフカは早速ニューカッスルカップ戦に先発出場している。決して他クラブとの交換要員等の理由で元鞘に戻った訳ではない。

 

 

【加入間近?】W杯でも活躍した長身ストライカ

 

最初に断っておくとプレミアリーグ公式にユナイテッドのNo.11として誤記載されたあの伝説のBetinhoではありません。

因みにこの選手、調べてみると過去にはチャンピオンシップ時代のブレントフォードに所属歴がある。

 

 

GKに関してはチーム力強化というより空いた穴を埋める意図の方が強いですが、フィールドプレイヤーでも指揮官自ら補強の必要性を説いていたストライカーに関して具体的な話が浮上しています。

 

そのターゲットとは昨季冬のマーケットでバーンリーが£12Mの推定移籍金で獲得し、今季はトルコ・シュペルリガの強豪ベシクタシュにローン加入中のヴァウト・ヴェフホルスト

 

 

昨年2月にバーンリーとマンチェスター・ユナイテッドリーグ戦で対決した際にはユナイテッドキラー ジェイ・ロドリゲスの同点弾をアシストしており、印象としては厄介な存在でしたがプレミアでは20試合2ゴールと結果を残せず。それでもトルコではここまでリーグ16試合8ゴール4アシストと高い得点関与率を記録している。

 

ここまでのキャリアを振り返っていくと、客観的に見て最も活躍した20/21シーズンは現フランクフルト指揮官でレッドブル一派の影響を色濃く受けるオリヴァー・グラスナーの元でプレーしている事もあり守備面に関してテン・ハフの要求を問題なくクリア出来そう。

 基本的にはボックスストライカーですが、196㎝という高身長を活かした空中戦というよりは懐の深いボールキープや味方への落としが得意な選手。バーンリー時代のゴール数は不安要素ですが、ラッシュフォードやブルーノを活かす事が出来るチームプレイヤーである事が一番の条件なので、バマルシャル以外に時間を作れる選手がいない今のユナイテッドにとってはックアッパー扱いを受け入れてくれそうな事も含め条件に適った人材に見えます。

 

 

実を言うとこの補強に関してはクリスティアーノ・ロナウドの存在も大きく関わっており、ベシクタシュロナウド加入による外国人枠超過でアル・ナスルとの契約を解除したカメルーン代表 ヴァンサン・アブバカルを後任候補に考えていると報道されている。伝わってくる情報としては、ベシクタシュ側としてはあくまで後任のストライカー獲得に成功してから初めてヴェフホルスト放出を容認するとの事で、取引が成立するにしても中々時間のかかりそうな案件になりそう。

 

 

【 #FACup 】勢いが止まらないRed Devilsの背番号10

※22/23 FAカップ 3回戦

マンチェスター・ユナイテッドvsエバートン戦の記事です。

 

現状のベストに近いメンバー構成でやや苦手気味のトフィーズから3ゴールを奪ってこれで再開後の公式戦は5連勝!(リーグ3試合+カップ戦2試合)

中でもラッシュフォードの勢いは止まる気配がまるで見えず、チャールトンとのEFLカップを挟みマン・シティとのライバルマッチに向けて最高のフォームで臨む事が出来そうです。

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

 

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
2 Lindelöf, 5 Maguire, 6 L.Martínez, 17 Fred, 22 Heaton, 29 Wan-Bissaka, 36 Elanga, 39 McTominay, 49 Garnacho

エバートン
4 Holgate, 7 D.McNeil, 9 Calvert-Lewin, 10 A.Gordon, 13 Y.Mina, 15 Begović, 16 Doucouré, 26 T.Davies, 50 E.Simms

 

 

前半

 

リチャ以外は現状で組めるベストメンバーで臨んだこの試合。ショーのCBも最早取り立てて触れる事も必要ないくらいに板についていますが、4分、エバートンのカウンターを自陣ボックス手前で止めたユナイテッドはカゼミロからライン間のマルシャルへ縦パスを通し、マルシャルは3枚のプレッシャーを往なすと左サイドへボールを展開。前向きでパスを受けたラッシュフォードは対面のゴッドフリーをあざ笑うかのような縦への突破からラストパスを供給し最後はアントニー!

 

このカウンターは数的不利の中で得点まで持ち込む事が出来ており、それぞれの判断,特にボールを持っていない時の動きがかなり洗練されてきたように見えます。逆に失点したエバートンとしては人数が足りていながら人を全く捕まえられていないのでマズいやられ方。

 

ビルドアップに対してのハイプレス,中間守備,撤退守備と起用に使い分けたユナイテッド。特にエバートンの3-2ビルドアップに対しエリクセンが前にスライドする3+2の形で完全にハメる事が出来ていて、前半の15分くらいまでは相手は完全に苦し紛れのロングレンジのパスで逃げるしか手段が無かったので守備面に関してもこの点はよかったのではないでしょうか。(ただ、前から追いかけるのがマルシャルではなくブルーノになった際の守備の受け渡しには若干のぐらつきも)

 

縦につけてからの落とし、或いはマルシャルがキープしてサイドに振る事で縦への速さと攻撃の人数を両方確保する上質なショートカウンター,そこからのポゼッションを連発していたホームチーム

 しかしながらエバートンCKからの2次攻撃でボックス内にてカゼミロがアマドゥ・オナナに吹き飛ばされると、オナナから縦パスを貰ったモペイの折り返しを何を血迷ったかデヘアは足元でトラップ?を試みるような動きで尚且つボールを後ろに逸らしこぼれた所をコーディが詰めて同点。

 

16分にはラッシュフォードとのパス&ムーブでカウンターから決定機を作ったマルシャルですがこれを決められず、更にショー→ブルーノへのロブパスからブルーノが頭で落としたパスを受けて3分後にもゴール正面でシュートチャンスを迎えるが今度はDFにブロックされる。2度目の方は右でアントニーがフリーになっていたのでそちらを使いたかった所だが、もしかすると得点機会を逃している焦りが出来たのかも。相手を背負ったボールプレーは本当に上達していてチームの潤滑油にもなっているのだがFWに一番必要なゴールだけが何故か伴ってこない。

 

失点シーンの前後以外は殆ど相手にチャンスを与えず、40分には右サイドタッチライン際に追い込んでからのボール奪取でエリクセンが左足のミドルシュートを狙うも僅かに枠上。勝ち越しは時間の問題かと思われたが前半は1-1のまま折り返す。

 

フィニッシュワーク以外で気になった事としては中に入ってゴールに対し背中を向けてボールを受けた時のアントニーで、パスのズレや相手とのコンタクトの結果左足でトラップできない状況になると全くもってキープする事が出来ず、仮に左足に収まったとしても殆ど局面が変わるようなプレーにならないのでこの形はしばらく封印したほうが良いと思う。ユニットを組むダロトは内側でも貢献できる選手なので、アントニーはなるべく大外で前を向いて斜めに仕掛けられる形にこだわった方が良さそう。

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加えてタッチライン際だと相手もそこまでタイトに寄せてこない場合が多いので、背負った状態でも得意の外回転ターンやルーレットで交わすことが出来る。

 

 

後半

 

開始直後、押し込んだ状態でカゼミロの横方向のパスをイウォビにインターセプトされカウンターを喰らうも後ろから追いついたマラシアがセーフティーなスライディングタックルでボールを外に出す。ただ、このプレーでイウォビは足を捻ってしまい、トップスピードに乗っていた事もあって担架で担ぎ出される程症状は重かった。

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3センターの両脇という天職をようやく見つけ評価を取り戻した所での離脱という事で彼本人にとっては残酷な怪我だが、エバートンにとっても前への推進力を兼ね備えたリンクプレイヤーを失った損失は非常に手痛い。

 

負傷交代したイウォビに代わりユナイテッドキラーの印象も強いドゥクレが入って再開した試合再開。すると52分のホームチームエリクセンのサイドチェンジを収めたラッシュフォードが斜めにボックス内へ侵入。鋭い切り返しを連発してコールマンを寄せ付けず、ゴールラインギリギリから左足の強いキックをゴール前に蹴り込むと同点弾を決めているコーディが対処出来ずオウンゴール

エリクセンのパス、ラッシュフォードのテイクオンは勿論素晴らしい。だが、ここはハーフスペースに位置取りして縦へのデコイランでコールマンを自分の方へ釣り出したマラシアのオフザボールを褒めたい場面。このランニングで一瞬対応が後手に回った事で10番のドリブル突破がより効果的なモノになっている。

 

64分にはドゥクレのインターセプト、その後のボールキャリーからボックス内に侵入を許しゴールマウス無人になる場面もあったがダロトのナイスカバーリングでこれを凌ぐ。やはりドゥクレの身体の強さは対戦するといつも際立っている気が……

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70分を回った所でユナイテッドはカゼミロ🔁フレッジ,マルシャル🔁ガルナチョ、コンディション維持を重視したような交代カード。また、エバートンもその少し前にモペイ🔁キャルバート=ルーウィンとストライカーの交代を行っている。

 

73分、前と後ろの守備が連動せずにコーディ→ルーウィンへの楔を通されると、そこからエバートンはダイレクトプレーで流れるようなカウンター攻撃。ボックス内でグレイがマラシアを交わし殆どシュートに近いボールを中央に蹴り込むとルーウィンが胸で押し込む。

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 完全に崩された失点……かと思われるも、途中のパスにオフサイドがあってゴールは認められずユナイテッドは命拾い。

 

コールマン,ミコレンコの両WBからアンソニー・ゴードン,ドワイト・マクニールと攻撃的選手にワイドを入れ替えたエバートンに対しテン・ハフはリチャを入れて3CBにして噛み合わない場所が生まれないように素早く対処。

 

セットプレーからゴール前を陥れられそうになる場面もあったが無事耐え抜き、アディショナルタイムにはカウンターからガルナチョがゴッドフリーのファウルを引き出しPK獲得。ラッシュフォードがGKの動きを見て冷静に反対方向に蹴って3点目。

 

失点の形は最悪だったが前回の試合に続き3得点を奪っての勝利。

 

 

データ

 

Standard


シュート数自体は17:8と倍以上の差をつけてユナイテッド優勢も、枠内シュートは2本差とフィニッシュワークの精度では相手の方が上回っていたようにも感じられる結果。

 

チャンスを安定して創出出来ている時点で一時期に比べれば内容の良化は著しいが、やはりビッグチャンスの失敗が毎試合出ているのでまだまだ満足には至らない。個人的には怪我明け2戦目のダロトが以前と変わらないクオリティを見せた事が最も嬉しい。

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xG

 

markstats算出のxGは2.07 - 1.61。実際のスコア差よりも僅差だが、エバートンのゴールはこぼれ球をほぼゼロ距離で押し込んだという内容でゴール期待値が1.0に近い値であった事が想定されるので、あのプレーを除けばむしろクリーンシート達成のボーンマス戦よりも危険な場面が少なかったまである。

 

 

あとがき

 

イウォビ、ドゥクレといった推進力があって身体的な強さもある程度持っている中盤の選手を苦手にしているユナイテッド。かといって自チームに迎え入れてもこのタイプを活かしきれないのはポグバで思い知っているので、この何とも言い難い感情は正に隣の芝は青く見えるの典型例なのかもしれない。

 

チャールトンとのリーグカップは普段出場機会のない若手や序列の低いリザーブ組の見せ場にして欲しいと個人的には思っています。怪我もあってローン話が流れ苦しい立場のブランドンやペリストリ、プレシーズンで印象的なプレーを見せたイクバルらは特に見たい選手。

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【 #MUNBOU 】連勝街道を突っ走りボーンマスに快勝! DFの離脱者も続々戦列復帰

※22/23 イングリッシュプレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsAFC ボーンマス戦の記事です。


ワールドカップ明けで連勝を維持しているのはユナイテッドとフラムのみ。客観的事実でもチーム状態の良さがハッキリと分かりますが、今回のチェリーズ(ボーンマスの愛称)戦では中身も伴う濃い90分をすごせたように見えました。

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
6 L.Martínez, 12 Malacia, 17 Fred, 19 Varane, 20 Dalot, 22 Heaton, 36 Elanga, 39 McTominay, 49 Garnacho

ボーンマス
3 J.Stephens, 14 Rothwell, 17 Stacey, 18 J.Rowe, 20 S.Dembélé, 21 Moore, 22 B.Pearson, 33 Zemura, 45 Plain

 

 

前半


ファン・デ・ベークがスターティングラインナップに入り、ブルーノをRWに置いた4-2-3-1でゲームに入ったユナイテッド。左サイドでは5~6人の選手が近い距離でプレーし逆側はワン=ビサカが横幅をとってブルーノがそのサポートに回るという形でしたが、左側ではコンビネーションでチャンスを作るものの右にボールが入った際の崩しのパターンが乏しい事に変わりはありませんでした。

 

それでもエリクセンがバックラインに落ちる回数が減少し、相手の1stプレス2枚に対する3枚目にはカゼミロがCB間に降りるケースが多くなったのでビルドアップ~ミドルサードのバランスはウルブス戦よりも良かったです。

 ただ、マグワイアのボールを受ける前の首振りや身体の向きの微調整が無い部分に関しては改善されておらず、パスがズレたり挙句の果てにはヘンテコなキックミスで不要なコーナーキックを与えるなど悪い意味で目立っていました。

 

チェリーズRBのアダム・スミスは比較的高い位置を取る事で彼らのビルドアップ陣形は右上がりの3-2或いは3-3になっていましたが、ユナイテッドはエリクセンが前にスライドする事で数的同数を確保しハイプレスから高い位置でボールを奪う事も出来ていた。

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23分、左サイドタッチライン近くでラッシュフォードが獲得したFKから、エリクセンのGK前を狙うキックにカゼミロがマーカーの背中を取ってフリーになってニア上へのダイレクトショットを決めてユナイテッド先制!

 マグワイア,リンデロフ,マルシャルが敢えてオフサイドポジションに位置取りし、注意を引き付けた所に1列後ろからタイミングよく飛び出すブラジル代表MF。急激に良くなっているセットプレーに驚きを禁じ得ません。

 

30分を回った辺りからラッシュフォードとブルーノがサイドを入れ替わり、大外にポジショニングしていたワン=ビサカは1つ内に入るように変更。また、MF-DFライン間やDF裏を狙い続けるドニーにもボールが供給されるようになって良さが出始めていたが、ルーズボールを処理した際にマルコス・セネシのレイト気味のスライディングタックルが体重のかかっていた右足に刺さってしまい負傷交代を余儀なくされる。

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 歩いてピッチから離れていたものの、衝突の瞬間に本来曲がらない方向に膝下が曲がっている事から怪我の状態は重い恐れもある。杞憂に終わって欲しいが

 

 

後半

 

前半ATからピッチに入ったガルナチョは左ワイドに入り、4-4-2の守備ブロックを敷く際にはマルシャルと横並びの関係を構築。ブルーノが真ん中へ移動し右にはラッシュフォード。

 

49分のユナイテッドは同一サイドに5人の選手を固めて圧縮してきたボーンマスのタイトなプレッシングをダイレクトプレーで交わすと、ショーが自陣から長い距離を持ち運んで右サイドのブルーノへパス。そのまま自分もボックス内に駆け上がっていき最後はガルナチョの折り返しを右足で流して追加点!

 

デヘアが勇気をもって縦につけたこと、その後の動き直しの速さなどフィニッシュワークに至るまでにもいいプレーが盛り沢山。この後ろから何人も選手が駆け上がってくるショートカウンターこそ往年のマンチェスター・ユナイテッドの長年の武器だったので懐かしさを感じつつ。

 

とはいえ2点目からしばらくすると左サイドを崩されるシーンが目立つようになり、プレッシングは及第ながら、背中でパスコースを切る所謂カバーシャドウと表現される守備が不得手なガルナチョの所をチェリーズは積極的に狙っている様子でした。前半はファン・デ・ベークがこのサイドをある程度ケアしていた事で表面化していませんでしたが、対強豪となるとこのウインガーのカバーシャドウ問題(アントニーも差はあれど同様の傾向がある)はアキレス腱になり得るので次のカップ戦2試合である程度修正をかけておきたい部分。

(あくまで簡易的な説明です)

 

前述の課題+ビルドアップが乱れた事もあって57分~58分にかけて連続したピンチがありましたが、デヘアの好セーブ×2で何とか無失点で切り抜けたユナイテッド。ボーンマスは運動量の多くなるRBを入れ替え、代わって入ったジャック・ステイシーは前のクリスティーが中に入る事で空いた大外にオープンな状態でボールを受ける回数が多くなりホームチームは中々これを修正出来ず。

 

それでも自力の差から終盤は再びコントロールを取り戻し、78分のガルナチョのインサイドキックはファーポストを掠め若きドリブラーは80分過ぎにもCKのセカンドボールから左足のボレーを披露するなど攻撃面での活躍は印象に残った。

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終盤にはショー→右サイドで相手DFの背後を取り、内側に切れ込みながらオフサイドラインギリギリでの駆け引きをしていたブルーノに正確なロングボールが通ると、ブルーノは冷静に中央でフリーになっているラッシュフォードへのプレゼントパスを選んでダメ押しとなる3点目が生まれた。

 

アディショナルタイムにも少し緩くなってチェリーズにチャンスを許したが、ワールドカップでハムストリングを痛め戦列を離れていたダロト、アルゼンチンが優勝した事で合流が遅れたリチャも起用する事が出来て全体としては満足度の高い試合だった。

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ワン=ビサカも彼自身の中では依然と比べ物にならない位に攻撃時のポジショニング、ボールプレーの選択が改善されているが、やはり横の比較ではダロトに圧倒的なリードがある事は間違いない。

 

 

データ

 

Standard

 

見た目上のスタッツでは完勝。ただ、実際には特に後半に入ってカウンターから左サイドの守備が乱れる場面が非常に目立ち、チェリーズに決定力があれば同点に追いつかれていてもおかしくなかった。

 

90分間継続して押し込み続けるのは難しいが、コントロールを失う時間をどれだけ減らしていけるかどうかが今後の勝ち点の積み重ねを左右する。なお、次のリーグ戦2試合はマン・シティ→アーセナルと上位2チームとの対戦だが、その前にダロトやリチャが戻ってきてくれた事は本当に心強い。

 

 

xG

 

参照:
Manchester United 3 - 0 Bournemouth (January 03 2023) | EPL | 2022/2023 | xG | Understat.com

 

実際のゴール数3に対しUnderstat.com算出のゴール期待値でもxG2.97と高い数値を記録した。ビッグチャンスを4分の3で得点に結びつけ、それ以外にもボックス内やゴールマウス正面のゾーンでシュートチャンスを作る事が出来たので内容も伴っている。

 

更に被ゴール期待値もリーグ再開後3試合連続で1.0以下に抑えられており、シュートの手前までの守備という意味ではまだ明確な課題も残っているが今のユナイテッドは結果が出るべくして出ている状態と言えよう。後は妙に得点から見放されているように見えるマルシャルにゴールがもっと生まれるようになれば正に文句なし。

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あとがき


次のゲームは日本時間1月7日早朝5:00キックオフ予定のFAカップエバートン戦。

 

昨年10月下旬のクリスタル・パレス戦で3ゴールを奪って以降公式戦7戦未勝利のトフィーズのチーム状態を考えれば確実に勝っておきたいカードで、EFLカップではチャールトン相手とカードに恵まれたので7日を全力で取った後は主力組に休養を与えてマン・シティとのダービーに臨めばコンディション面でもいい感じで迎えられそう。

 

 

【 #FPL 22/23 】Gameweek18 たかが1分されど1分、ボーナスの分かれ目

 

指揮官ごとのカードの切り時をも考慮する必要がある、そう思い知らされた年始のマッチデイでした。

 

Gameweek17はこちら


【 #FPL 22/23 】Gameweek17 順当すぎる試合結果の連続が生んだ高い全体平均

 

 

 

 

スカッド

 

 

年末年始にまったり……する暇もないくらいに日程が詰まっているイングリッシュプレミアリーグ。前節は番狂わせが全くありませんでしたが、打って変わってGameweek18ではマン・ユナイテッド,アーセナルを除く上位が軒並み勝ち点を落とす結果に。

 

 

クラブ

(スタメン)
マンチェスター・ユナイテッド:ブルーノ、ラッシュフォード、マルシャル
ニューカッスル:トリッピアー、アルミロン
トッテナム:ペリシッチ、ケイン
アーセナル:ベン・ホワイト
マンチェスター・シティ:ハーランド
フラム:レノ
ブライトン:トロサール

(リザーブ)
ダニー・ウォード、ペレイラ、カンセロ、キャッシュ

入れ替えは無し

 

 

対戦カード

(自チームスタメンのみ)

ウルブスvsマンチェスター・ユナイテッド
 ↪0-1マンチェスター・ユナイテッド勝利

フラムvsサウサンプトン
 ↪2-1フラム勝利

ニューカッスルvsリーズ
 ↪0-0ドロー

マンチェスター・シティvsエバートン
 ↪1-1ドロー

ブライトンvsアーセナル
 ↪2-4アーセナル勝利

トッテナムvsアストン・ヴィラ
 ↪0-2アストン・ヴィラ勝利

 

 

59と60の間にある大きな差

 

 

 

オフサイドラインギリギリでボールを受けた三笘薫がゴールを決め、更に幻の2点目も生まれたブライトン - アーセナルの試合。

 

ガナーズのベン・ホワイト,ジンチェンコ、シーガルズのトロサールの計3選手が記録上59分台でピッチから退いており、同じタイミングでの交代ながらタッチラインの外に出るのが一番最後で60分を僅かに回っていたアダム・ララーナとこの3選手の間にはFPLのポイント加算ルールにおいて小さいようで大きな差があります。

 

ファンタジープレミアリーグでは試合毎の出場時間が60分を越えるとベースの得点が1→2になり、更に出場している間に無失点だった場合、GK,DF,MF登録の選手にはクリーンシートのボーナス得点が付与されます。

 

ブライトンの1点目は65分だったので、仮にベン・ホワイトの交代があと少し遅ければ基礎点数1Pts+CSボーナス4Ptsで合計5Pts、トロサールも60分まで出場していれば+1Ptsですからほんの僅かなズレによって私は6Pts失った事になります。

 

今節のアベレージは48。自分のスカッドは42Ptsだったのでなんということでしょう、この2人があと少し白線の中に留まっていれば丁度平均まで届いていた計算になります。最も、ホワイト,トロサール共に選出率10%越えの人気選手である為実際には全体平均も少し上がっていそうですが、いずれにしても1試合平均で50以上を目標としている私としてはロベルト・デ・ゼルビ,ミケル・アルテタ両指揮官の動くタイミングで地獄に振り落とされる事に。

 

改めて予想の難しさを味わった。

 

本格化? ラッシュフォードの変化


【 #WOLMUN 】貴方がエース! ラッシュフォードのゴールで22年の最終戦に勝利


リーグ再開後2試合でいずれもゴールを挙げているマーカス・ラッシュフォード。ワールドカップでもウェールズ戦セネガル戦でスコアラーとして名を連ね、後者ではFKから直接ゴールネットを揺らす等印象的な活躍を見せました。

 

カタールでの彼を見ると、足先で捏ねるケースが減少し、身体全体を大きく使って自らの優れたスピードをより活かす事が出来るようになったと感じていましたが、それをクラブに戻ってきても自分のモノにしたように見えます。

 

リーグカップで見せたこのゴールは正にその典型例で、スピードを落とすことなく細かく左右にボールを動かす事で相手の反応を遅らせ、最後も強引に振り抜くようなパワーショットではなく狙いすましたインフロント気味のキックでGKの届かない所へボールを送り届けている。

 

少し前までは静止状態から相手に向かっていくようなドリブルでチャンスを広げられずカウンターのピンチを作るところばかりが目立っていた生え抜き10番もここにきて選手として更に一皮むけた感。FPLでも既に選出率35%を越え高く評価されているようだが、今の彼は19/20の自己ベスト177Ptsを越える可能性を十二分に秘めている。

 

 

あとがき

 

2節を見て替えた方が良い箇所がある程度掴めてきたので次節はDFとMFを1人ずつ入れ替える予定。現時点では2試合組み込まれているチェルシーとフラムを重視したスカッドになりそう。

 

 

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【 #WOLMUN 】貴方がエース! ラッシュフォードのゴールで22年の最終戦に勝利

※22/23 イングリッシュプレミアリーグ

ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズvsマンチェスター・ユナイテッド戦の記事です。

 

新年あけましておめでとうございます。

 

当ブログも開設から3回目の新年、2年と3ヶ月余りが経過しこれが627記事目。1000の大台も見えてきたところですが、もっともっと見やすく興味を惹かれるような場所に出来るよう精進していきたいと思います。

どうかこれからもよろしくお願いいたします。

 

 

さて、マンチェスター・ユナイテッドは2022年最後の1日にモリニューでウルブス戦に臨み、途中出場のラッシュフォードが決勝点を決めて苦しみながらも0-1でアウェイマッチの勝利をもぎ取りました!

2023年はユナイテッドの年になる筈!!

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

 

ベンチ入りウルブス
3 Aït Nouri, 6 B.Traoré, 9 R.Jiménez, 13 Šarkić, 17 G.Guedes, 19 Jonny, 24 Toti, 37 A.Traoré, 59 J.Hodge

マンチェスター・ユナイテッド
2 Lindelöf, 5 Maguire, 10 Rashford, 17 Fred, 22 Heaton, 33 B.Williams, 34 Van de Beek, 36 Elanga, 73 Mainoo

 

 

前半

 

29日に亡くなったペレへの黙祷を捧げ始まった2022年最後のゲーム。

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ウルブスもユナイテッドも4-2-3-1を採用し、相手のビルドアップに対し圧をかける際は前3枚+トップ下でタイトにチェックを入れる、所謂ミラーゲームでした。

 

ポルトガル代表ではアンカーに入った際のDFラインに降りてくる動きが停滞を生んで批判の対象になったルベン・ネベスもマテウス・ヌネスとの2センターになった事でそれが解消され、本当にこれがボトム3のチームなのかという位にウルブスの動きは良かったです。

 

ユナイテッドはビルドアップでエリクセンが左サイドに落ち、代わりにマラシアが中に入っていましたが、相手LBブエノの高いポジショニングもあってアントニーが押し込まれている状況に加え中央からエリクセンが消えた分ブルーノが左寄りになっていくので右サイドの攻撃はあまりいい形を作れず。

 

ウルブスRBセメドの守備は杜撰な対応が目立ち突きどころであったのも事実。マルシャルが前線でキープ出来たので自陣深い位置から縦に速い攻撃でボックス内に侵入する機会は多かったが、そこで表面化したのはガルナチョの仕掛けのドリブル傾向が完全に読まれていたこと。

 

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最初に距離をとって斜めを切るとほぼ必ず右足のキックフェイントで縦方向を狙うので、ボールが足元から離れた瞬間に一気に身体を寄せるという対応が浸透していたように見えました。対処法としては半歩ずらしてインフロントカーブでファーを狙う(アントニーが得意にしている)、オーバーラップ/アンダーラップした味方を使う、縦を意識させたあと更にもう1つフェイクを入れてゴール方向に侵入するといったものが挙げられますが、いずれにしても今は縦縦縦というのが見えすぎてタッチの柔らかさが欠けているので少し余裕というか遊びのような動きを取り入れると良いかもしれない。

 

前半の決定機は2つ。1回目は相手のクロスが流れた所を自陣深い位置で回収してのカウンターでセメドのバックパスが短くなった所をガルナチョが詰めてGKとの1on1になったものの、慌てて打ったようなシュートはジョゼ・サの左手が伸びて阻まれる。

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アディショナルタイムにはミドルサードルーズボールを回収し、ブルーノがキックフェイントでプレスを往なし左へ展開したところから。ガルナチョのクロスがネイサン・コリンズに当たって軌道が変わりゴール前に到達しますが、マルシャルはボールにミート出来ず、こぼれ球にアントニーがダイビングヘッドしたもののこちらはオフサイド

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どちらか1つ決めておけばもっと楽な試合運びが出来ていたでしょう。フィニッシュワーク向上は継続的な課題。

 

 

後半

 

ウルブスはジエゴ・コスタに替えてアダマ・トラオレ、ユナイテッドはガルナチョに替えてラッシュフォードを投入し折り返しの45分が幕を開ける。アダマのスピードは単純ながら脅威的で、その後のパターンはゴールラインギリギリからのクロスが大半を占めるが、真ん中にターゲットマンが居ないのはこちら側にとっては好都合だった。

 

52分にはアントニーのキックに対しコリンズが手でボールをレシーブしたように見えるシーンがあったもののハンドの反則は取られず。1分と経たずにミドルサードでボールを奪ってからゴール前に再度侵入するもジョゼ・サの機敏な反応の前にゴールネットへの最後の一押しが通らない。

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前半の項で書いたとおり低い位置に下がる事が多くシュートチャンスに繋がるプレーがそれ程多くなかったエリクセンに早々に見切りをつけてフレッジを投入。勿論ポゼッション時のスムーズさでは劣るが、フレッジはハーフスペース~ピッチ中央でのプレーが中心だったので左サイドの役割はシンプルになり、特にマラシアにとってはプレーしやすくなる交代だっただろう。

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75分のユナイテッド、パスを受けたヴァランがゆっくりとボールを前に運びながら最終的に3人を釣り出し味方にボールを預け、パスを受けたフレッジはヴァランのカバーに入っていたカゼミロにワンタッチで落とすと、カゼミロは陣形が整わない内に素早く左へ散らす。

 この結果ラッシュフォードにサイドでの1on1の形を作らせる事に成功し、カットインからのブルーノとのパス&ムーブで斜めにゴールマウスへ近づいた10番は相手DFとのコンタクトでもバランスを崩さず、最後はGKをしっかり見て冷静にネットを揺らした。

 

良い得点は良い組み立てから生まれるの典型例。恐らくクローズアップされる機会は少ないだろうと思われるが、ヴァランのボールプレーはテン・ハフ体制になってからかなりの速度で進捗しているのでリチャを除く既存CBにも見習ってもらいたい。

 

終盤、ウルブスはモウチーニョに替えてラウール・ヒメネスを入れて前線を増やし、ユナイテッドはマルシャルを下げてファン・デ・ベーク投入。ラッシュフォードを真ん中、ブルーノを左にスライドさせて相手のサイド攻撃に備えた。

 

84分、ブルーノのコーナーフラッグを目掛けたキラーパスアントニーが追いついて右サイドでチャンスを作る。ボックス内に侵入したワン=ビサカのパスを受けたラッシュフォードがファーストタッチで眼前のDFを突破し、放ったシュートは一度ジョゼ・サに触られるが、丁度ボールが自分の方に戻ってきてそのまま押し込む。追加点かと思われたが弾かされたボールが腕に当たったとしてノーゴール……

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咄嗟の出来事なのでほぼ不可能ではあるが、仮にハンドだったとしてもゴールラインを割る前にブルーノがボールに触りラッシュフォードのアシストになった場合、強制的なハンドボールの対象から外れ得点が認められた可能性が高い。(ソースは昨シーズンのFAカップ、ユナイテッドファンにとっては不満の残る例のプレー)

 

 

 

ここのところ毎回終盤に出場機会を得ているドニー(ファン・デ・ベーク)はカウンターから2度信頼を掴むチャンスがあったがいずれもパスコース,強さ,タイミングに疑問符が残り英雄になる事が出来ず、アディショナルタイムにはヒメネスのヘディングシュートがゴールラインを割る寸前まで迫ったがデヘアの反応がチームを救い勝ち点3獲得。

 

 

データ

 

Standard


フォレスト戦ほど一方的な試合にする事は出来ず、ウルブスに10本のシュートを許しているが攻撃の質は低下していない。16本中6本のオンターゲットという数字も決して悪くは無いのだが何故だか本当に得点が入らない。

 

MOTMはラッシュフォード。この苦しい試合を勝ち切る事が出来たのは彼の好調或いは成長によるところが大きく、マン・シティ、ニューカッスルトッテナムチェルシーとライバルが取りこぼした中、勝ち点3を得た事で2位まで勝ち点4差と更なる上位進出の目が出てきた。

 

 

 

xG

 

参照:

Wolverhampton Wanderers 0 - 1 Manchester United (December 31 2022) | EPL | 2022/2023 | xG | Understat.com

 

ハンドで消えた幻の追加点を加えるとボックス内から12本のシュートを記録し、それ抜きでもxG前節を越えました。しかしながら実際の得点は1つに留まり、ラッシュフォードの遅刻で急遽スタメンに入ったガルナチョはともかくRWのアントニーにとってはフラストレーションの溜まる試合。

 

守備面に関して、被シュートは二桁ですが決定的なシーンはフリーキックアディショナルタイムコーナーキック位なので全体的にはよくやっていたと評価したい。対アダマ・トラオレという難しいミッションを任されたマラシアも危うさはあれど致命的なエラーは無かったと思う。

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ブルーノは今回もキーパス4本でxA:0.52、良質なパスを提供し続けているのでもっとアシスト数を伸ばして上げたい。ショーはまたしても経験値の少なさを感じさせない仕事人っぷりで、守備面は勿論のこと64分のショートコーナーで大外を上がっていったオフザボールも素晴らしかった。

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あとがき

 

 

苦しい試合でもなんだかんだ勝つことが出来る、というのは強いチームの必要条件。

断トツで多いチーム単位のイエローカード累積は気がかりではありますが、出場停止の最初の条件である「19節までに5枚の警告に関してブルーノ,マクトミネイ,ダロトの3名は消化済みであり、現在のところリーチのかかっている選手はいないので今すぐどうこうという事はありません。

 

また、メンタルとフィジカルの両方に問題を抱えチームを離れているジェイドン・サンチョに関し、状態が改善され再びピッチに戻ってくる日がいち早く訪れる事を心の底より願っています。優勝するためには彼の力が必要となる瞬間が確実にある。

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【 #FPL 22/23 】Gameweek17 順当すぎる試合結果の連続が生んだ高い全体平均

 

自分自身のスコアとしてはGameweek6に次ぐ2番目の好結果でしたが周りの得点も高く思ったほど全体順位が上がらなかった……

 

 

Gameweek16はこちら


【 #FPL 22/23 】Gameweek16 一歩及ばず微マイナス、1ヶ月強の中断期間へ突入

 

 

 

 

スカッド

 

 

それなりに上手く行った感覚もありましたが結果的には全体平均から+5Pts止まり。

それもそのはず、自スカッドにも入るハーランド,アルミロン,トリッピアーといった人気所が軒並み高い得点を記録し、更にミトロビッチやサラー等も二桁以上と差がつく要素がほぼありませんでした。

 

強いて言えばラッシュフォードをキャプテンに指定していればという所ですが後悔はしていません。

 

 

クラブ

(スタメン)
マンチェスター・ユナイテッド:ラッシュフォード、マルシャル、ブルーノ
マンチェスター・シティ:カンセロ、ハーランド
ニューカッスル:トリッピアー、アルミロン
トッテナム:ケイン
フラム:レノ
アーセナル:ベン・ホワイト
ブライトン:トロサール

(リザーブ)
ダニー・ウォード、ペリシッチ、キャッシュ、ペレイラ

 

IN:ベルント・レノ、ベン・ホワイト、マティ・キャッシュ、ミゲル・アルミロン、ブルーノ・フェルナンデス、アンドレアス・ペレイラ、ハリー・ケイン
OUT:ジョゼ・サ、オレクサンドル・ジンチェンコ、ヨアキム・アンデルセン、ガブリエウ・マルティネッリ、アントニー、フィリップ・ビリング、ドミニク・キャルバート=ルーウィン

 

【 #FPL 22/23 】リーグ再開を前にチーム再構成。~疲労の無いHaalandが何処まで成績を伸ばすのか

数日前に記事にした通りリーグ中断の間は入れ替え回数の制限が撤廃されていたので、前回から7選手を変更して全く別のチームに変わっています。GW19までは余程の事が無ければこのスカッドを維持し今後の為にFree Transferの枠を貯めていくつもり。

 

 

対戦カード

(自チームスタメンのみ)

ブレントフォードvsトッテナム
 ↪2-2ドロー

サウサンプトンvsブライトン
 ↪1-3ブライトン勝利

クリスタル・パレスvsフラム
 ↪0-3フラム勝利

レスターvsニューカッスル
 ↪0-3ニューカッスル勝利

アーセナルvsウエストハム
 ↪3-1アーセナル勝利

マンチェスター・ユナイテッドvsフォレスト
 ↪3-0マンチェスター・ユナイテッド勝利

リーズvsマンチェスター・シティ
 ↪1-3マンチェスター・シティ勝利

 

 

Almirón,Haaland,Salah、体力万全の選手がやはり活躍

 

彼らの共通事項と言えばワールドカップに出場していない事。特に11月までのプレミアリーグを牽引してきたハーランドはリーズ戦の2ゴールによって史上最速での20ゴール到達を達成。

 

ここまで17試合中14試合に出場しているので出場率は87.5%。ここまでの1試合辺りのゴール数はおよそ1.3得点なのでこのペースを維持した場合シーズン通算では47から48ゴール(純粋な数字としては47.5)。20クラブ38試合制になってからのシーズン最多得点記録は18/19シーズンのモハメド・サラーで32ゴール、ノルウェーの怪物がこの記録を更新するのはほぼ間違いないと考えていいでしょう。

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第9節フラム戦以降8戦中7戦で得点に直接的な関与を記録していた目下絶好調のアルミロンもまた、1ヶ月以上の時間が経過した再開後初のリーグ戦で流れるようなパスワークから図ったようなハーフスペースでのワンツー、そして美しいフィニッシュワークで活躍がフロックでは無いと示すゴールを決めています。

 FPLでも選出率で全体5番目の42.0%とすっかり人気選手の一角へ。 

 

 

トップハーフとボトムハーフでくっきりと明暗分かれる

 

上記はGameweek17消化前の順位表です。今節の試合結果を見ていくと1位~10位のチームは8勝2分けで11位~20位のチームは1勝9敗とかなり極端な結果が出ました。ボトムハーフで勝利したのはフレン・ロペテギ体制のリーグ戦デビューとなったウルブスただ1クラブのみで、敗北したチームはすべて複数失点を喫するなど明暗がくっきりと分かれています。

 

特に2人の退場者を出してホームでフラムに0-3で敗れたクリスタル・パレスにとっては振り返りたくもない悪夢のようなMatchdayでした。

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今回のアベレージが72Ptsと非常に高い数値になった理由も上位クラブが軒並み勝利した事が最大の要因と考えられ、対戦相手の表をみるとGameweek18でもこの傾向が継続する可能性は高い。

 

 

あとがき

 

競馬で言えば1番人気2番人気3番人気で馬券内を占めたようなカッチカチのGameweekだったので中々違いを生み出しにくい環境でした。次節はキャプテンをラッシュフォードに変更するつもり。

 

 

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【 #MUNNFO 】3-0完勝! CB起用で新たな扉を開いたルーク・ショー

※22/23 イングリッシュプレミアリーグ

マンチェスター・ユナイテッドvsノッティンガム・フォレスト戦の記事です。

 

テン・ハフにポジション変更を直訴したというショーの2CBとしての見事なプレー、そして中央を支配したカゼミロの好守における圧倒的なパフォーマンスもあってフォレストに3vs0で勝利したユナイテッド。それだけではなく、ラッシュフォードとマルシャルの揃い踏みゴールも生まれ後半戦に向けていいスタートが切れました。

 

※注意"Casemiro"が"Cesemiro"になっている画像が幾つもあります。後になって気づきました😨

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
5 Maguire, 17 Fred, 22 Heaton, 33 B.Williams, 34 Van de Beek, 36 Elanga, 49 Garnacho, 55 Z.Iqbal, 66 R.Bennett

フォレスト
3 S.Cook, 7 N.Williams, 8 Colback, 12 J.Smith, 14 L.O'Brien, 15 Toffolo, 16 Surridge, 25 E.Dennis, 26 S.McKenna

 

 

前半

 

 

ワールドカップ勝戦で負傷交代したヴァランがまさかのスピード復帰かつ即スタメン。マグワイアとリンデロフが万全ではなく、リチャはまだトレーニングセッションに合流していないという状況で左CBにはショーが入るスクランブル。

 フォレストはリンガードを真ん中に置いてアウォニイを左に配置してきましたが、個人的な意見としてはフォルスナインではなくシンプルに真ん中にストライカーが居る方が脅威だったと思っています。

 

フルバックの位置取りに関しては外に陣取って横幅を確保する事もあれば中に入ってセントラルMFとして振る舞う事もあるいつものスタイル。マラシアについて心配はありませんでしたが、不安の残るワン=ビサカも少しずつではありますが役割を理解している最中のように見えました。

 ビルドアップは基本的にCB2枚+1枚が低い位置に降りる最後方3人の形で、マラシア,エリクセン,カゼミロ,ワン=ビサカのいずれか1人がその時の状況に合わせて柔軟に動き、DMが降りる時はフルバックが上がり、フルバックが下がる時はDM(特にエリクセン)がサイドに流れる。

 

フォレストは4-3-3の守備ブロックを採用しましたが、サイド攻撃に長けたユナイテッド相手にはシステムが噛み合っていない部分もあり、1stプレスを突破されると中盤3枚が外に大きくスライドせざるを得ない状況が生まれるのでいつ失点してもおかしくないという場面を何度も作られる。

 序盤から流れるようなパスワークを見せたユナイテッドですが、前,前,前というタイプの多いチームの中で後ろを使って相手を釣り出す事の出来るマルシャルは重要。更に、テン・ハフの信頼を得ているという安心感からなのか結果を急ぐ独りよがりなプレーが消え去っており、プレッシングや攻撃時のオフザボールも本当に同一人物なのかという位に改善が著しい。

 

先制点はCKから。左手を上げたエリクセンペナルティボックス中央目掛けてグラウンダーの速いボールを蹴り、ラッシュフォードがダイレクトで合わせサインプレーでゴールを奪った。

 ペナルティスポット-ゴールエリア間に選手を固め、ヴァランのデコイランで相手の出足を一瞬鈍らせてボックス内に決定的な空間を作りお膳立て。このような攻撃をずっと待ち望んでいました!

 

22分、フォレストのスローインをはじき返す事が出来ず、左から右に移動していたアウォニイの持ち運びで深い位置まで侵入されますがカゼミロがクリーンなスライディングタックルでボール奪取。ヴァラン→ブルーノ→ラッシュフォードと縦に素早くボールを運ぶと、3on4の数的不利ながらラッシュフォードの完璧なチョップ+アントニーの裏抜け意識のランニングでマルシャルをフリーにすることに成功。パスを受けた9番は身体を開き、インサイドでゴール右下を狙うと見せかけてDFの股を抜いて左をつくという高等技術を披露して追加点を奪った。

 

2点を追うフォレスト、40分にはレナン・ロディのFKからラッシュフォード-ワン=ビサカ間の意思疎通が上手く行かず、マークを見失った事でフリーになったフロイラーのヘディングシュートで1点を返した……かと思いきやボールはその後ネットを揺らす前にオフサイドポジションにいたウィリー・ボリーの足に触れており、幸運にもユナイテッドは失点を回避し無失点のままハーフタイムを迎えた。

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後半

 

折り返しの45分、序盤は相手にボックス内への侵入を複数回許し不安定な立ち上がりは変わらずも、それ以上にフォレストのセットプレー時のリスク管理の甘さが気になる。2点ビハインドとはいえ、CKで後ろに2人しか選手を残しておらず、更に配球されるボールもそれほど質が高くなくニアで弾かれる事が多いのでユナイテッドが即カウンターに移行できるケースが目立った。

 

53分というタイミングでリンガードの負傷により1枚目のカードを切らざるを得なくなったアウェイチーム。別れの挨拶をする機会が無かったリンガードに対しマンチェスター・ユナイテッドのサポーターは拍手を送り、リンガードもこれに応えた。互いにこれでようやく気持ちの面で一区切りをつけられた感もある。

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56分、60分とユナイテッドは2度のビッグチャンスを作りながらいずれも得点に結びつけられず、ブルーノは2つのアシストを損するような形に。

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60分を過ぎて両指揮官は大きく動き、フォレストは3枚同時交代、ユナイテッドもガルナチョ,ファン・デ・ベークのテスト機会を設けた。ラッシュフォードがCF、ブルーノが右へスライドし、ワン=ビサカとしては一番好きな大外のスペースが使いやすくなったのでその後パフォーマンスが良くなったように見えたのは決して偶然ではない。

当初はオブライエンがそのまま真ん中に入ったのでこの表記にしていますが、190㎝を越える長身のサリッジが恐らくCF。ただ、彼は殆どプレーに関与しておらず30分弱で僅か7回のタッチ数。

以前はスペースへ走っても中々ボールが供給されず、チーム内で信用されていないように見えたドニーに関しても味方がパスを出す場面が増えたように感じた。ブルーノのようなプレイメイカーではなくオフザボールやダイレクトプレーで味方を活かす選手だとようやく理解されたようなので、後は少ないチャンスで結果を残す事が肝心。

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終盤87分にはクロスボールが流れ相手にボールが渡ってからの素早いカウンタープレスでパスコースを制限し、カゼミロがルーズボールを奪ってそのままフレッジに斜めのプレゼントボールを通しダメ押しの3点目。

 

控え組中心のスカッドになってもチーム全体の意思統一がなされているような守備が出来るようになったのは大きな成長。ワールドカップ期間中のトレーニングの成果なのだと個人的に思っています。19位に沈む対戦相手だったとはいえ、今季のゲームの中でもTOP5に入る良い90分でした。

 

 

データ

 

Standard


シュート数に倍の差をつけてポゼッションも66%、課題のセットプレーからも見事な連携でゴールを生み出しスタッツでもホームチームが圧倒。ファウルの多さは球際にタイトに行った結果なのでそこまで深刻に捉える必要は無いと考えています。

 

ボールタッチ数で3ケタに到達したのはショー,カゼミロの2名で、彼らが後方からボールを運び、中長距離の縦パスを何度も通してくれた事がこの好結果につながった。更にカゼミロはインターセプトとタックルでも試合最多を記録し所謂無双状態。

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xG

 

参照:

Manchester United 3 - 0 Nottingham Forest (December 27 2022) | EPL | 2022/2023 | xG | Understat.com

 

understat算出のゴール期待値は2.14 - 0.48でマンチェスター・ユナイテッドの充実を示すスコア。ボックス内でもより得点に結びつきやすいゴールエリア幅、更にペナルティスポットよりゴールラインに近い場所から多くシュートを記録しており、2つの決定機を逃した事は反省する必要がありますがそれを考慮しても非常に内容が良かった。

 

更にタイミングチャートを見ても、前後半の開始20分強で得点及びビッグチャンスを多く作ってそれ以後は相手の出方を伺う消耗の少ない戦い方が出来ているのでこの試合に関して注文の付け所はありません。強いて言えばキーパス3つ,xA:0.84のブルーノにアシストを付けられなかった事は不憫だと思っていますが……

参照:

Manchester United 3 - 0 Nottingham Forest (December 27 2022) | EPL | 2022/2023 | xG | Understat.com

 

 

あとがき


今後の日程は中2日で大晦日にモリニューでのウルブス戦を戦い、更に中2日強でホーム開催のボーンマス戦。その後もFAカップリーグカップが連続して入り非常に厳しい試合間隔が続くので、怪我人を出さずリザーブ組を試す事が出来たこのフォレスト戦の収穫はあらゆる面で大きかったでしょう。

 

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ウルブスはアディショナルタイムの劇的決勝ゴールでロペテギのリーグ初陣を勝利で飾り、精神的に勢いに乗っていそうで怖いところではありますがここも勝ち点3を奪わなければいけない相手。

 

 

【 #FPL 22/23 】リーグ再開を前にチーム再構成。~疲労の無いHaalandが何処まで成績を伸ばすのか

いよいよ今日12月26日よりイングリッシュプレミアリーグが再開されます。

 

最初の試合 【ブレントフォード - トッテナム】は日本時間21:30キックオフなのでファンタジープレミアリーグにおける補強期限は90分前の19:00。リーグ中断の間はWildcardと同じような扱いで自由に予算内でスカッドを変える事が出来るので、今後の日程や選手の成長を加味しつつポイントを伸ばす大きなチャンスでもあります。

 

各クラブの年末年始3節の日程を見ていくと、Gameweek19にチェルシーとフラムが直接対決を含む2試合予定で、残り18チームは3試合。トッテナム,マンチェスター・ユナイテッド,リバプールの3チームは恵まれた開催カードで上位陣との対決が無く、高得点を狙うならばこの5クラブから選ぶのが妥当だろうか。

 

また、ワールドカップ2022でアルゼンチン,フランス,モロッコ,クロアチアの4か国の登録リストに入っていた選手は少し合流が遅れる恐れもあり、実際にアストン・ヴィラエミリアーノ・マルティネスやブライトンのアレクシス・マック・アリスターなどはトぢ明け以降の復帰であると既に発表済み。

 

他にはFAのベッティングルールに違反した疑いで起訴され、1月以降に長期出場停止を言い渡される危険性があるブレントフォードのイヴァン・トニーやワールドカップで重傷を負ったアーセナルのガブリエル・ジェズスなど有力選手でもしばらく起用出来なかったり信用を置けないケースもいくつか。

 

あらゆる要素を考えていくと、ワールドカップによる疲労が0でリフレッシュできたこの男が更に成績を伸ばす可能性が高い。

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因みに私自身も編成を入れ替えてこのようなスカッドになりました。

 

ハーランド同様にこの1ヶ月消耗の無いアルミロンの好調持続に期待すると共に、比較的恵まれた対戦相手が続くフラムに関してもGKレノとユナイテッドから移籍してすぐさま重要な選手になったアンドレアス・ペレイラの2人を選抜。

ここからの反撃開始に期待!

 

 

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【 #CarabaoCup 】ビルドアップの練度には疑問符もバーンリーに2-0で勝利

※22/23 EFLカップ4回戦

マンチェスター・ユナイテッドvsバーンリー戦の記事です。

 

 

ワールドカップブレイク明け最初の試合はチャンピオンシップ首位バーンリーとのリーグカップ。ビルドアップの不格好さや単純なエラーなど少々不安になる部分も顔を覗かせたものの、奪った2得点はいずれもゴラッソという称するに相応しい内容で完封勝利を収めた。

 

 

 

 

【Match Review】

 

Starting lineup

ベンチ入りマンチェスター・ユナイテッド
1 De Gea, 17 Fred, 21 Antony, 23 Shaw, 28 Pellistri, 33 B.Williams, 34 Van de Beek, 36 Elanga, 66 R.Bennett 

バーンリー
3 C.Taylor, 6 Egan-Riley, 9 Jay Rodriguez, 11 Twine, 21 McNally, 26 S.Bastien, 27 Churlinov, 32 M.Lewis, 49 Murić

 

 

前半

 

バーンリーは高い位置からプレッシングをかけて1stプレスはFWとシャドーの2枚、4-2-3-1ベースで守備時4-4-2ブロックと正しくミラーゲーム。ユナイテッドは相手のビルドアップに対し3+1、ブルーノが真ん中に降りて来るジャック・コークを見張りながらアタッカー達にマークの指示を出していく。

 

アタッキングサードからタイトにプレッシャーをかけた事もあってショートパスで繋がれる事はほとんど無かったが、クラレッツも対角線ロングフィードフルバック裏狙いという答えをしっかり持っていたので押し込みきるには至らない。

 所謂トランジションゲームになり、8分にはカウンターからブルーノのお膳立てを受けたガルナチョに決定機が訪れるもシュートの1つ前のタッチが大きくなって打ち切ることが出来ず。

 

高い位置にプレッシングの始動ラインを設定するバーンリーに対しユナイテッドバックラインのボール回しはややぎこちない部分も見られた。GKのドゥブラフカは(恐らく)足元に自信を持っているタイプだと思われるが、この日はトラップに失敗して危うくオウンゴールになりかけた場面などディストリビューションの安定感が欠けており、更にフルバック、特にRBの位置取りが低すぎるのでカゼミロにボールが入った際の逃げ場がなくビルドアップが詰まるケースが目立った。

 

それでも27分にはブルーノ→ワン=ビサカへの斜めの完璧なボールから折り返しをエリクセンが決めて先制。ブルーノのパスが出る瞬間の前線は5枚(+ライン間にマクトミネイ)、その後アクロバティックなクロスの際にもボールにアプローチしているワン=ビサカ含め5人の選手がボックス内に侵入しており、やはりゴール前に人数をかけての攻撃が出来ると決定的なシーンに繋がりやすい。

 

前半、相手に与えたチャンスはそれほど多くなかったがバーンリーRW マヌエル・ベンソンのカットインには手を焼いていた。後半に入り64分に負傷交代を余儀なくされた17番だが、前の試合でマイケル・キャリック率いるミドルズブラから2ゴールを挙げている事からもかなり調子が良かったのかもしれない。

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後半

 

相手をタッチライン際に追い込んでブルーノとマラシアが挟む形でボールを奪い、対角線のロブパスからラッシュフォードが落として最後はマクトミネイのミドルシュートという51分のカウンターは得点にこそ繋がらなかったものの形は非常に良かった。

 

そして圧巻の追加点は57分。ラッシュフォード自陣から長い距離をドリブルで持ち運んでファーサイドに狙いすましたシュートを放って2-0。スピードを落とさずボックス内まで侵入し、足先だけではなくボディフェイントも駆使して相手の重心をずらしながら最適なコースを自ら作り出すという正に彼に求めていた理想のゴール。

 

後半はマクトミネイ,カゼミロに低い位置での致命的なエラー、ラインコントロールの甘さや外から斜めに入っていくドリブルへの対処の遅れなどとても褒められた内容では無かったが無失点で勝ち切ることが出来たという結果に関してはポジティブに捉えるべきだろう。

 

ワールドカップ組のコンディションに関しても途中出場のアントニー,ルーク・ショー,フレッジ含め非常に良い状態を保っているように見えたのも収穫で、決勝に招集されたヴァラン,リチャも負傷を負っているという情報は無い。あとはダロトの怪我が軽微なものであれば……

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カゼミロCBはヴァラン不在時のオプションとしてかなり有効だと感じたが、DMにカゼミロが居なくなってしまうデメリットも当然大きい。それも踏まえディフェンシブサード~ミドルサードにかけてのマクトミネイがもう少し気の利く選手になってくれればという結論に回帰する。

 

そしてコンパニの率いるバーンリーに関して、前任者ショーン・ダイチ色は薄くなったが、当時サブプランだったハイプレスがより完成度を上げてメイン戦術になっていた。選手にハードワークをさせる事が出来る時点で信頼関係構築に成功している事は分かるが、後は選手交代のタイミングなどゲーム中の修正力がついてくるとプレミアリーグでも旋風を起こす指揮官になるかも。

 

 

データ

 

Standard

 

10本中6本を枠内に飛ばしたという意味でフィニッシュワークには改善の兆しが見えているが、あと2点は決められるチャンスがあったように思える。逆にバーンリーはユナイテッドを上回るシュート本数を記録しながらオンターゲット僅か1つ、ビッグチャンスはアウェイチームの方が多かったので、彼らの視点としては本来ならばもう少し接戦にしなければいけない試合だっただろう。

 

MOTMを挙げるとすればキーパス5本、先制点を演出したドンピシャのロブパスなどそれ以外でもチャンスメイクの大半を担ったブルーノ。ワールドカップのハイパフォーマンスを持続したままクラブに帰ってきたのでリーグ後半戦の爆発に期待。

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xG

 

markstats算出のゴール期待値はユナイテッド1.7 - バーンリー0.86。先程はゴール数に不満を述べたが、xGベースではさほど悪くはなかったらしい。

 

興味深いのはディフェンスラインの平均の高さがほぼ同じという結果で、メガクラブ相手にも自らの哲学を貫き通したクラレッツに感銘を受けた。マンチェスター・ユナイテッドもこの姿勢は見習いたい。